法と経済学

専門職学位課程法学研究科

LWS51900

コース情報

担当教員: 加賀見 一彰

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火3

形式: 対面授業

レベル: 700

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

10%

リアクションペーパー

20%

レポート

20%

その他

「授業参加」は単なる出席ではなく,ディスカッション等への参加を意味する。具体的には発言回数としてカウントする。また,良い発言にはウェイトを上げてカウントする。 「その他」は定期試験に代わる「期末レポート」とする。

50%

詳細情報

概要

法に関わる思想,活動,制度,現象について,より深く理解し,より適切に,かつ,より実効的に操作するための考え方を紹介する。すなわち,「法と経済学」あるいは「法の経済分析」と呼ばれる学問領域について学ぶ。具体的には,「法とは何か」「法学とは何か」「法・法学の目的はなにか」「人間とは何か」といった基礎的な概念や思想を経済学的に整理したうえで,刑法や不法行為法といった実定法について,その機能や効果を解明する方法を身に着ける。なお,課題等は,授業内で適宜指示する。

目標

伝統的な法・法学の意味と限界を理解する。 経済学の基本的な考え方を身に着ける。 経済学を利用して,法・法学に関わる活動,制度,現象などを自分なりに考えるための基盤を身に着ける。

授業外の学習

<予習> 前回の講義内容を確認する。(60分) <復習> 講義内容を復習する。(60分) 参考資料等が指定されている場合はその内容を把握する。(70~90分) 課題を出された場合は回答あるいは作成する。(70~90分)

所要時間: 190~210分

スケジュール

  1. ガイダンスとイントロダクション 〔到達目標〕 講義の全体的方向性を掴む。 法と経済学という分野の意義を直観的に理解する。
  2. 従来の法・法学の限界と法と経済学 〔到達目標〕 伝統的・標準的な法・法学の内在的限界を認識する。
  3. 経済学の基礎(1) 〔到達目標〕 経済学の定義や基礎概念を理解する。
  4. 経済学の基礎(2) 〔到達目標〕 社会科学における考察方法としての経済学を正しく理解する。
  5. 法の目的:正義と効率性(1) 〔到達目標〕 社会状態の良否を判断するための考え方を概観する。
  6. 法の目的:正義と効率性(2) 〔到達目標〕 社会状態の良否を判断するための経済学の考え方を理解する。
  7. 意思決定と合理性 〔到達目標〕 人間の行動を理解するための基礎となる意思決定について再検討する。
  8. 法・法学と経済学との接合 〔到達目標〕 法・法学に対して経済学がどのように結びつき,どのような貢献をするのか考える。
  9. 刑法(1) 〔到達目標〕 刑法が想定する状況や機能を経済学的に捉え直す。
  10. 刑法(2) 〔到達目標〕 刑法に関わる法理や判例を経済学的に考察する。
  11. 不法行為法(1) 〔到達目標〕 不法行為法が想定する状況や機能を経済学的に捉え直す。
  12. 不法行為法(2) 〔到達目標〕 不法行為法に関わる法理や判例を経済学的に考察する。
  13. 他の法分野の概観 〔到達目標〕 この講義でカバーしきれなかった他分野についての応用可能性を議論する。
  14. 全体のとまめとディスカッション 〔到達目標〕 全体的な振り返りを行い,知識の定着や応用可能性を高める。

教科書

指定しない。

    参考書

    • 法と経済学

      著者: S.シャベル(田中亘監訳)

      出版社: 日本経済新聞社 2010

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