ネゴシエイション・ロイヤリング

専門職学位課程法学研究科

LWS50800

コース情報

担当教員: 森下 哲朗

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期集中

曜限: その他

形式: 対面授業

レベル: 700

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

その他

授業への参加,ロールプレイ,レポート課題等の総合評価による。期末試験は行わない。

100%

詳細情報

概要

法曹界,企業,公官庁等,いずれで働く際にも必要となる交渉について,より良い交渉を行うために最低限知っておくべき理論とスキルを学ぶ。単に知識として理論やスキルを知っているというだけではなく,ロールプレイを通じて,そうしたスキルを実際に使ってみることによって,そうした理論やスキルの効用,それらをよりよく使いこなすためのポイント等についても学ぶ。勘や経験,気合いに頼った交渉,勝つか負けるかといった交渉から卒業し,価値の創造に役立つ交渉のための準備・実践・評価ができるようになるための基礎を習得することが目標である。本科目は共同担当で行う。

目標

3日間を通じ,主としてハーバード大における研究・教育の成果を活用しながら,優れた交渉者となるために理解しておくべき基礎的な理論,スキルのポイントを正確に理解すること,それらの理論・スキルの使い方を理解するとともに,それを実際に活用することの難しさを理解し,今後の継続的な鍛錬のための基礎を固めることが目標である。

授業外の学習

ロールプレイの準備,レポート作成等が求められる。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 日間を通じ,主としてハーバード大における研究・教育の成果を活用しながら,優れた交渉者となるために理解しておくべき基礎的な理論,スキルのポイントを正確に理解すること,それらの理論・スキルの使い方を理解するとともに,それを実際に活用することの難しさを理解し,今後の継続的な鍛錬のための基礎を固めることが目標である。 各項目における目標は以下の通り。 第1日 (1) イントロダクション:クラスの狙いとルール 〔到達目標〕~クラスの狙い,交渉を学ぶ意義,学ぶにあたっての心構え等を理解する。 (2) 交渉における7つの要素 〔到達目標〕~ハーバード流交渉理論の基礎となる7つの要素について,その内容と交渉における実践のためのカギを理解する。そのうえで,ロールプレイとその振り返りを通じて,7つの要素に照らした交渉の準備の仕方,交渉中における7つの要素の使い方を理解する。 (3) 弁護士実務における交渉 〔到達目標〕~弁護士実務における交渉の実例を聞き,弁護士にとっての交渉スキルの重要性を理解する。 (4) 価値の創造と分配,主張と共感 〔到達目標〕~交渉を通じて価値を創造するにはどうしたらよいか,その価値をよりよく分配するためにはどうしたらよいか,自分が主張すべきことを主張しつつ,相手の主張にうまく対処するためにはどうしたらよいかについて,理論と基礎的なスキルを理解する。
  2. 第2日 (1) 交渉における対人的要因 〔到達目標〕~交渉に影響を与える対人的要因(感情(含む,タイプ分析),バイアス,文化)についての基礎的な理論を理解するとともに,そうした対人的要因によりよく対処するための基礎的なスキルを習得する。さらに,交渉者としての自分自身のタイプを知る。 (2) 交渉の流れ,スタイル,話し方 〔到達目標〕~他人による交渉のビデオをみながら,交渉の導入,流れのコントロールの仕方,座り方,話し方,目線などの意義を確認する。良い交渉,悪い交渉のポイントを理解する。 (3) 交渉におけるプロセス,交渉の構造,調停 〔到達目標〕~交渉においては,内容とともにプロセスが重要であることを理解し,望ましいプロセスや,プロセスのコントロールのスキルについて理解する。また,交渉における倫理の重要性や嘘の弊害を理解し,嘘をつかなくてもすむ交渉のためのスキルを習得する。 (4) 難しい交渉,倫理,嘘 〔到達目標〕~難しい交渉の類型を理解すると共に,そのような難しい交渉に臨む際の心構えや困難を切り抜けるためのスキルについて理解する。また,交渉における倫理の重要性や嘘の弊害を理解し,嘘をつかなくてもすむ交渉のためのスキルを習得する。 (5) 弁護士実務における難しい交渉 〔到達目標〕~弁護士実務における難しい交渉の実例を知り,これまでに学んできた交渉の理論とスキルが,弁護士実務においてどのように活用できるかを理解する。
  3. 第3日 (1) 多数当事者交渉 〔到達目標〕~多数当事者間交渉と二当事者間交渉の違い,二当事者間交渉の理論とスキルが多数当事者間交渉でどのように活用できるか,多数当事者間交渉特有の問題についての理論を理解し,多数当事者間交渉についてもよりよく対応できるような力を身につける。 (2) クライアントとの関係 〔到達目標〕~クライアントとのやりとりの仕方,クライアントとの望ましい関係についての基礎的な理論とスキルを理解し,その実践における難しさを理解する。

教科書

資料を配布する。

    参考書

    ディーパック・マルホトラ=マックス・H・ベイザーマン『交渉の達人』(パンローリング,2016)

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