国際組織法

法学部

LAW67600

コース情報

担当教員: 立松 美也子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 金1

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

10%

レポート

10%

授業内期末試験

授業期間中

70%

小テスト等

10%

詳細情報

概要

国際社会の重要なアクターの一つである国際組織,その中でも特に国連がいかに形成され,どのような活動をおこなっているのか,国際社会における役割とはどのようなものかを学習します。 国連は創設から半世紀を超え,メディアでもよくその活動が報じられています。 これらの活動は,国連憲章という多数国間条約に根拠をおいており,その活動は無制限ではなく,限界があります。 この講義では,国際社会がなぜ,国際組織を必要としたのかという歴史的変遷を踏まえ,かつ,普遍的国際組織である国際連盟や国際連合がどのように成立し,変遷してきたかの理解を深めます。

目標

国際法体系における国際組織の位置づけについて,史的展開を踏まえ説明することができる。 国連は国際連盟とどのような点において異なるのか,現代国際社会においてどのような役割を担っているかを理解し,説明できる。 国際裁判所の判決,勧告的意見,国際組織の決議を適切に選択することができ,それらの内容について検討し,報告・説明することができる。

授業外の学習

【復習】講義のあと,関係する文献を読み,講義ノートを補完する。(毎週1時間) 【予習】次回の講義に関連するテキストの部分を予め読む。国際司法裁判所の判例評釈や論文を図書館等で収集し,レジュメを作成する。(1時間半から2時間)

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション 授業の進め方についての説明。基礎的な国際社会についての理解について共有する。 以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる。
  2. 国際社会の組織化 国際組織の史的変遷 国際組織はいかに形成されたか。
  3. 国際連盟の創設とその崩壊 第一次世界大戦後に成立した国際連盟の任務の特質とその限界について
  4. 国際連合の成立 第二次世界大戦後に成立した国際連合の特徴について,連盟と比較して検討する。
  5. 国連のメンバーシップ,メンバーとしての地位の継承 国連における加盟や代表権は,いかに決定されるか。 国連加盟国の地位についての勧告的意見(1948年) 国連加盟についての総会の権限についての勧告的意見
  6. 国連の国際法主体性 国際法主体性とは何かにふれ,国連の国際法主体性について考察する。 損害賠償事件(ICJ Reports, 1949)
  7. 国連の意思決定とその実施 国連の各種機関の決議の採択,その法的拘束力について
  8. 国連の機能 安全保障 国際連盟の安全保障と比較し,安保理を中心とした安全保障制度について学習する。
  9. 国連の機能 平和維持活動 冷戦を契機として成立したPKOについて学習する。 ある種の経費事件
  10. 国連の組織法上の問題である特権免除について取り扱う
  11. 国連における紛争解決 国際紛争をいかに解決するか,国連機関での紛争解決を取りあげる。
  12. 国連の国際責任 国際組織が違法行為をおこなった場合,国際責任はいかに追及できるのか。 国際組織の職員の場合はどうなるだろうか
  13. 国連と国際法 国連の立法行為はあるのだろうか。
  14. 総括・授業内期末試験

教科書

条約集は別の年のものであっても,出版社が異なっても問題はない。

  • 国際条約集 2024年版

    著者: 植木・中谷編

    出版社: 有斐閣

  • 国際法 第2版

    著者: 岩澤 雄司

    出版社: 東大出版会

参考書

参考すべき書籍やURLについては講義の初回に紹介するとともに,講義の間にも提示する。

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