法実務入門

法学部

LAW65020

コース情報

担当教員: 土田 亮

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

40%

リアクションペーパー

20%

その他

その他は,書面作成等の課題の提出および提出物の内容による。

40%

詳細情報

概要

これまで学習してきた民法をはじめとする法律科目が,実務でどのように使われるのかについて,初歩的な事例をもとに学習する。裁判実務を念頭に,主に民事の簡単な事例をもとに書面(たとえば訴状)を自分で作成してみて,条文の使い方や主張・立証の手法に触れる。授業の形態としては講義とゼミの中間形態をとる。 途中,現役弁護士をゲストスピーカーとして招くことや法律事務所の見学を予定している。

目標

・法律の条文が,法的紛争の解決においてどのように用いられるのかを理解する ・主張・立証の意義について説明ができるようになる ・要件事実の意義と構造,および具体的な条文における要件事実のあり方について簡単な説明ができる ・裁判で用いる書面のうち初歩的なものについて作成ができるようになる

授業外の学習

書面の作成について課題を出す予定である

所要時間: 予習140分,復習50分

スケジュール

  1. イントロダクション ・授業の意義や進め方について
  2. 実体法と手続法(講義) ・実体法(たとえば民法)の規定が,どのように紛争解決に繋がるのかを考える。 ・権利の実現に至る基本的な道筋(裁判→執行)を理解する。
  3. 民事訴訟の基礎(講義) ・民事/刑事の差異,当事者,裁判管轄といった裁判を行うための基礎的な事項を理解する ・訴訟物,当事者,立証など,裁判の基本概念をある程度理解できるように解説する
  4. 模擬問題(演習) ・まずは,民事訴訟の訴状を自力で作成し,何を書くべきかを相互に検討する
  5. インターミッション(1) 現役弁護士に,弁護士の仕事とやりがいについて講演をいただく
  6. 契約に基づく請求(1)貸借型 その1(講義) ・実務的な書面の作成の第1弾として,貸し金の返還を求める書面を作成する。 ・その前提として,金銭の貸借の法的な意義付けと,規定を確認する。
  7. 契約に基づく請求(1)貸借型 その2(演習) ・前回の講義を踏まえて,貸金返還請求訴訟の訴状を作成し,内容を検討する
  8. 契約に基づく請求(2)売買型 その1(講義) ・書面作成の第2弾として,売買契約に基づく請求を取りあげる。 ・その前提として,売買の法的な意義と,売買契約によって生じる効果を確認する。
  9. 契約に基づく請求(2)売買型 その2(演習) ・売買契約に基づく代金請求の書面を作成し,内容を検討する。
  10. インターミッション(2) 現役弁護士に,企業法務について語っていただく
  11. 契約書の作成(演習) ・これまでの経験を踏まえて契約書を作成し,どのような内容を書くべきか(あるいは書かずにおくべきか)検討する。
  12. 刑事事件 ・刑事事件の手続きについて概要を学ぶ ・刑事事件の弁護活動についての初歩を理解する
  13. インターミッション(3) 現役弁護士に,刑事弁護の意義とご苦労を語っていただく
  14. まとめ

教科書

必要に応じて適宜レジュメを配付するが,基礎から体系的な学習には以下の参考書を用いるとよい。

    参考書

    • 要件事実入門初級者編(第3版)

      著者: 岡口基一

      出版社: 創耕舎,2022

    • 要件事実論30講 <第4版>

      著者: 村田渉=山野目章夫編著

      出版社: 弘文堂

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