国際紛争処理法

概要

国際紛争の解決に国際法がどのように関わるかを中心にして講義を行う。とくに,紛争解決の原則,紛争解決の平和的手段,強制力の行使,国際裁判の仕組み,国連による紛争の処理,といった問題を検討する。できるだけ具体的な事例を取り上げ,何が紛争解決の要となるかについて自ら考えることができるよう工夫する。 基本的に講義形式となるが,確認質問や小テストにより,参加者の反応をはかりながら,授業を進めてゆく。 国際社会の諸問題を考察するうえで必要な知識を修得し,法的思考力を基礎とした分析を行う能力の鍛錬を目標とする。 講義にあたっては国際法に関する知識をある程度前提としているため,国際法の講義を受けたことがないものは国際法の入門書に目を通しておくことが望ましい。

目標

次のような目標をめざす。 ・紛争の解決に関する国際法の原則を理解し説明できる。 ・紛争の平和解決手段について簡潔に説明できる。 ・紛争の解決に際し強制力の行使がもつ意味を説明できる。 ・国際裁判がどのように発展してきたかを説明できる。 ・国際司法裁判所がどのような制度であるかを説明できる。 ・紛争解決に関する国連の制度の問題点を指摘できる。

授業外の学習

指定する参考図書の該当箇所 【予習】(所要時間・各回120分程度) １．指定文献の該当部分を読み比べる ２．配布する教材に,学習のポイント,関連条約の条文,検討する項目についての 解説など記載するのでそれを頭にいれる。 ３．教材には各回の基本的な論点に関する質問を設けるのでその解答を考える。 【復習】(所要時間・各回70分) １．教材に即して授業で指摘された問題点を整理し,自分の理解度を確認する。 ２．各授業の最後に小テストを実施する。 図書の Moodle を通じてあらかじめ配布する教材には,学習のポイント,関連する条約の条文,検討する項目についての解説,基本的な質問事項などを記載するので,それを頭にいれて授業に備える必要がある。また,各授業ごとに小テストを掲載し,３ー４回分をまとめてMoodleに提出するよう求める。その際にあらためて授業のポイントを整理して学期末の試験にのぞんで欲しい。

所要時間: 予習・復習を踏めて1回の授業につき190分以上の学習時間を必要とする。