国際私法
法学部
LAW61500
コース情報
担当教員: 加藤 紫帆
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 金4
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
定期試験
定期試験期間中
詳細情報
概要
我々が営む様々な社会生活が国境をまたいで形成されると,そこから生じる法的な関係も複数の国家法秩序に関連を有することとなる。このように二つ以上の国家法秩序に関連を有する私人間の法律関係から生じる法的問題を扱うのが,「国際私法(又は抵触法。以下,「抵触法」という)」という法分野である。本講義では,抵触法上の理論及び方法に関する重要な論点について検討を加えると共に,近時の裁判例にも適宜触れつつ,抵触法に関する基本理解を提供する。具体的には,総論として,抵触法の概要・意義,その法的性質・基本理念について解説したのち,準拠法選択(総論)・国際裁判管轄・外国判決の承認執行という抵触法の3本の柱について概説する。その上でいくつかの各論に触れる。
目標
1)抵触法(国際私法)の基本的構造や基本理念について理解するとともに,裁判例及び学説上の議論における抵触法上の論点や議論対立について,論理的に説明することができる。 2)授業で触れた抵触法上の問題・論点につき,教科書を読んだり,図書館やインターネット等を活用し調査したりすることで,自ら学び,考えるという能動的な学修姿勢を身につける。
授業外の学習
1)予習として,該当箇所の教科書を読み,レジュメにざっと目を通してくること(40分)。 2)復習として,(あれば)復習課題(リーディング課題,リーディング課題を踏まえた抵触法上の論点に関する質問,裁判例に関する設問など)について検討しておくこと。また,授業の中でよくわからなかった箇所について教科書や参考書等を用いて確認しておくこと(計150分)。
所要時間: 190分
スケジュール
- 第1回 イントロダクション ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる。
- 第2回 国際私法(抵触法)の概要・抵触法の性質・基本理念
- 第3回 準拠法選択・総論(1)全体像・性質決定・連結点
- 第4回 準拠法選択・総論(2)反致・先決問題等
- 第5回 準拠法選択・総論(3)準拠法指定・適用
- 第6回 準拠法選択・総論(4)公序・強行的適用法規
- 第7回 国際裁判管轄
- 第8回 外国判決の承認執行
- 第9回 各論(1)契約
- 第10回 各論(2)不法行為
- 第11回 各論(3)物権
- 第12回 各論(4)婚姻
- 第13回 各論(5)親子
- 第14回 各論(6)相続
- 学期末試験
教科書
その他の参考書等については初回授業時及び各回において適宜紹介する。さしあたり,入門書として,神前禎『プレップ 国際私法』(弘文堂・2015)を挙げておく。
LEGAL QUEST 国際私法 第3版
著者: 中西康ほか
出版社: 有斐閣・2022
参考書
書籍情報はありません。