国際法総論*
法学部
LAW60100
コース情報
担当教員: 堀口 健夫
単位数: 4
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 月4, 木4
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
レポート
定期試験
定期試験期間中
その他
成績は,期末試験(90点満点)と中間レポート(10点満点+加点)で評価する予定である。詳しくは初回に改めて説明する。
詳細情報
概要
本授業は対面授業で実施する。基本的には初学者向けの国際法の講義であり,国際法の基本構造や諸制度について講義する。大まかにいえば,下に挙げる教科書『プラクティス国際法講義』の前半部分を主に扱うが,具体的な講義内容については下記の授業計画も参照のこと(なお講義の内容・順番について若干変更を加えることもある)。 本講義で扱えない内容については国際法各論,国際紛争処理法などの科目で講義されるが,それらの国際法科目の履修の前提となる国際法の基礎的な理解を養うことも本講義は目的としている。 なお授業では,授業内容や資料をまとめたレジュメを毎回事前に配布する(ロヨラの授業掲示板に定期的にアップする)。基本的にはレジュメを使いながら授業を進めるので,授業ではレジュメを手元で参照できるようにしておくこと。また,下記の「国際条約集」も頻繁に参照するので,必ず授業に持参すること。教科書については,基本的には各自の予習・復習で活用してほしいが,授業でも理解の確認等に役立つことがあるので,できれば持参することをお勧めする。 授業に関する質問は,基本的には授業後などに教室で受け付ける。
目標
1.国際社会の特質をふまえつつ,国際法の基本的な特徴を理解する。 2.国際関係を法的な観点から把握し,評価する能力を養う。 3.具体的な制度や事件の紹介・検討等を手掛かりに,国際法が現実に果たしている機能や課題・限界に対する理解を深める。
授業外の学習
授業では,授業内容や資料をまとめたレジュメを事前に配布する(ロヨラの掲示板に定期的にアップする)。レジュメの該当箇所や教科書などを参照しながら,可能な範囲で予習に努めること。また,4単位科目で授業内容も多いので,あまり貯めこまず,日ごろから復習することをお勧めする。授業では多くの条文や資料も参照するが,それらも時間をかけて授業後に改めて確認しておくこと。なお,授業内容に関する確認問題を定期的にレジュメに記載する。そちらも復習に役立ててほしい。
所要時間: 予習復習等併せて190分を目安とする。このうち,少なくとも6~7割程度は,復習の時間に充てることが望ましい。
スケジュール
- イントロダクション 初回では,国際法に関する基本的な説明のほか,授業の進め方や成績評価などについても説明する。なお,下記の計画では授業内容を順に列挙しているが,授業の進捗などを見ながら,時間や順番の調整などを行う可能性がある。
- 国際法の基本的特徴
- 国際法の歴史① 近代欧州国際法体系の形成など
- 国際法の歴史② 「欧州国際法」の一般化,現代までの展開
- 国際法の法源① 条約
- 国際法の法源② 国際慣習法,法典化
- 国際法の法源③ その他の法源
- 国際法の適用と解釈
- 国際法と国内法の関係①
- 国際法と国内法の関係②
- 国際法の主体① 国家の成立と変動(国家承認・政府承認)
- 国際法の主体② 国家の成立と変動(国家承継)
- 国際法の主体③ 非国家主体
- 国際法の基本原則① 武力行使・威嚇の禁止,紛争の平和的解決,不干渉
- 国際法の基本原則② 協力,自決,国家の主権平等,義務の誠実履行
- 国家管轄権① その定義・類型,立法管轄権の国際的規律
- 国家管轄権② 執行管轄権の国際的規律
- 主権免除
- 国家領域
- 海洋法① 歴史,船舶の航行に関する制度
- 海洋法② 資源の利用に関する制度
- 海洋法③ 境界画定,紛争処理
- 空域に関する法
- 宇宙に関する法
- 個人に関する国際法制度① 国籍,外国人の地位
- 個人に関する国際法制度② 領域国による外国人保護義務,外交的保護
- 個人に関する国際法制度③ 国際人権保障1
- 個人に関する国際法制度④ 国際人権保障2
教科書
ロヨラで定期的に配布されるレジュメと,以下に記す国際条約集は,毎回授業で参照するので必ず持参すること(レジュメについてはPC等で参照する形でも勿論構わない)。 なお,プラクティス国際法・国際条約集をこれから購入する場合は,最新版を購入すること。
プラクティス国際法講義
著者: 柳原正治・森川幸一・兼原敦子編
出版社: 信山社
国際条約集
出版社: 有斐閣
参考書
参考文献については,授業中にも適宜紹介する。
国際法判例百選(第1~3版)
国際法
著者: 岩沢雄司
出版社: 東京大学出版会