社会保障法 I

法学部

LAW51910

コース情報

担当教員: 永野 仁美

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月1

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

20%

定期試験

定期試験期間中

80%

詳細情報

概要

社会保障法は,生活困難に直面する者に対して様々な給付を行っている。夏学期は,その中でも,所得保障に関する施策を中心に学ぶ。すなわち,(i)年金(国民年金,厚生年金保険等),(ii)労働保険(労災,雇用保険),(ⅲ)社会手当(児童手当など),(ⅳ)生活保護法の大部分(医療扶助,介護扶助,出産扶助を除く)を取り上げ,その基本的な仕組み,関連する裁判例等を解説する。加えて,日本の社会保障制度が抱える現代的な課題についても取り上げる。 秋学期に開講する「社会保障法II」と一体性の強い講義であることから,社会保障法を全般に渡り学びたい場合は,両方を受講することが望まれる。 なお,本授業は,法学部のCP1,法律学科のCP2に対応する。

目標

現在の社会保障法の基本構造を理解し,裁判等で問題となる解釈論上の問題について法学に基礎付けられた自分なりの見解を持てるようになること,また,現在の政策課題の所在とそれに対する対策の特色を理解できるようになること。

授業外の学習

予習(各回90分程度):各回の講義に関わる部分について教科書を読んでくること。また,指定された場合には判決その他の資料を読み,問題点を予め考察してくること。 復習(各回100分程度):教科書や関連の判決等を読むことで,授業において理解できなかった点を次の授業までに理解できるようにしておくこと。あるいは質問としてまとめておくこと。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション -社会保障制度の全体像と特徴
  2. 社会保障制度の歴史① -社会保障制度誕生の背景
  3. 社会保障制度の歴史② -社会保障制度の歩み
  4. 年金制度① -年金制度の歴史と国民皆年金の意義
  5. 年金制度② -年金制度の基本構造,老齢年金
  6. 年金制度③ -障害年金
  7. 年金制度④ -遺族年金
  8. 労働保険① -労災保険
  9. 労働保険② -雇用保険
  10. 社会手当 -児童手当,児童扶養手当等
  11. 生活保護① -生活保護の目的,基本原則
  12. 生活保護② -生活保護の概要
  13. 生活保護③ -生活保護と憲法25条
  14. 総括・まとめ

教科書

授業の初回にも,提示する。

  • 社会保障法(有斐閣ストゥディア)(第2版)

    著者: 黒田有志弥・柴田洋二郎・島村暁代・永野仁美・橋爪幸代

    出版社: 有斐閣・2023年

  • 社会保障判例百選(第5版)

    著者: 岩村正彦編

    出版社: 有斐閣・2016年

参考書

より詳しく社会保障法について学びたい場合は,下記の本を読むこと。

  • 社会保障法

    著者: 笠木映里・嵩さやか・中野妙子・渡邊絹子

    出版社: 有斐閣・2018年

  • 社会保障法(第3版)

    著者: 菊池馨実

    出版社: 有斐閣・2022年

  • プレップ社会保障法

    著者: 島村暁代

    出版社: 弘文堂・2021年

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