債権法各論 II(事務管理,不当利得,不法行為)

法学部

LAW20300

コース情報

担当教員: 小山 泰史

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 水3

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

30%

定期試験

定期試験期間中

70%

その他

リアクションペーパーの提出はMoodleを使用し,当該授業回の当日での提出を求める。授業内での提出を求める予定はない。また,TAの申請が不採用の場合は,リアクションペーパーの評価の割合を引き下げることがある。

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詳細情報

概要

この授業は,事務管理・不当利得・不法行為の基本的な原理・制度・条文などについて解説する。 不法行為の原則を定めた709条は,裁判例の中でもっともよく利用される民法の条文であり,不法行為制度の実際的意義はきわめて大きい。交通事故や傷害事件,公害事件などによる被害者が,どのような場合に,どのような範囲について損害賠償を請求することができるのか,すなわち,不法行為制度の目的・機能・構造についての基本的知識を修得することが到達目標である。 初回の授業で,民法総則Ⅰ・Ⅱ,債権法各論Ⅰの知識確認,講義の進め方・成績評価等を説明するので,必ず初回授業に出席すること。 民法総則Ⅰ・Ⅱ,債権法総論Ⅰ,債権法各論Ⅰの単位を修得済みであることを前提に講義は進められる。

目標

・債権の概念・発生原因,不法行為制度の機能・目的,過失責任・無過失責任・中間責任の考え方について説明することができる。 ・過失についての基本的な考え方,因果関係を説明することができる。 ・名誉毀損,医療過誤等の主要な事件類型における不法行為の要件・効果を説明することができる。 ・損害とは何か,損害の範囲および額の算定方法,損害賠償の請求権者について説明することができる。 ・責任能力の意義,監督義務者の責任,賠償額の調整制度として機能する過失相殺,被害者の素因・損益相殺,不法行為の期間制限について説明することができる。 ・使用者責任の根拠および要件・効果,工作物責任の根拠および要件・効果,共同不法行為責任の意義,要件・効果を説明することができる。 ・事務管理の概要,事務管理と委任との異同(事務管理における権利義務関係)を説明することができる。 ・不当利得の概要・具体例,不当利得の成立要件,不当利得に基づく返還義務の範囲,不法原因給付制度の概要などを説明することができる。

授業外の学習

予習として,教科書として掲げた書籍のうち,授業各回の内容に関連する箇所を読んできて下さい。その際,教科書・参考書に掲載されている最高裁判例については,判例百選でその事案と判旨を確認しておくようにして下さい。 復習にあたっては,授業で取り扱われた法制度等について,その要件効果,制度趣旨,判例の示した解釈論などを説明できるか確認しし,うまく説明できない場合箇所には教科書等に立ち返り,知識の定着と整理を図るように努めて下さい。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ガイダンス(民法総則Ⅰ・Ⅱ,債権法総論Ⅰ,債権法各論Ⅰの知識確認) 不法行為の基本原理,要件,権利侵害(1)
  2. 不法行為の基本原理,要件,権利侵害(2)
  3. 故意・過失,因果関係
  4. 損害
  5. 損害賠償請求権の主体
  6. 名誉毀損等
  7. 医療過誤
  8. 責任能力
  9. 過失相殺,時効など
  10. 使用者責任
  11. 物による権利侵害,共同不法行為
  12. 事務管理,不当利得(1)
  13. 不当利得(2)
  14. 不当利得(3),全体のまとめ

教科書

講義には必ず六法とテキスト(教科書)を持参すること。

  • 基本講義 債権各論Ⅱ 不法行為法〔第4版〕

    著者: 潮見佳男

    出版社: 新世社・2021年

  • 基本講義 債権各論Ⅰ 契約法・事務管理・不当利得〔第4版〕

    著者: 潮見佳男

    出版社: 新世社・2022年

  • 民法判例百選Ⅱ〔第9版〕

    著者: 窪田充見・森田宏樹編

    出版社: 有斐閣・2023年

参考書

書籍情報はありません。

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