民法総則 I(自然人,物,法律行為)【国関法,地環法】
法学部
LAW10301
コース情報
担当教員: 溝渕 将章
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 月3
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
定期試験
定期試験期間中
詳細情報
概要
本講義は,民法第1編「総則」のうち,法律行為(意思表示),自然人,物などを対象とし,関連する条文・法制度の意味・規律目的・要件・効果を,判例や学説の議論状況をふまえつつ,解説するものである。その際,①当該の法制度や条文が実社会においてどのように機能するかを明確にするため,具体例を豊富に用いて解説を行うこと,②条文(立法者)や判例・学説がそのように考える根拠(理由づけ)の説明に重点を置くことにとくに配慮して講義を進める。
目標
① 民法第1編「総則」(自然人,物,法律行為)に関連する法制度や条文の意味・規律目的・要件・効果などの基本的な知識を取得すること。 ② 上記領域における法制度や条文に関連する判例および学説の議論を正確に理解し,かつ,自ら説明できるようになること。 ③ ①および②で習得した知識を用いて,具体的な紛争事例に対する解答を導きうるだけの,法的思考力を身につけること。
授業外の学習
①予習 各講義で扱う内容について,下記の,または講義で指示する参考書の該当箇所を,事前に熟読しておくこと。 ②復習 講義で扱った内容(条文・制度の趣旨や,判例・学説の考え方)を自分で改めて整理し,自分自身で説明できるようになるまで復習すること。 ③その他,準備学習等について求めることは,初回の講義にて説明する。
所要時間: 授業1回当たり190分以上
スケジュール
- ※以下の計画は,講義の進捗状況や,学生の理解の定着度合いに応じて変更することがある。 ガイダンス・民法の意義・概要
- 民法入門① 債権法の概要
- 民法入門② 物権法の概要
- 民法入門③ 家族法の概要・民法総則の意義
- 法律行為① 法律行為の意味・法律行為の種類・法律行為の成立要件等
- 法律行為② 心裡留保・虚偽表示等
- 法律行為③ 94条2項の類推適用等
- 法律行為④ 錯誤
- 法律行為⑤ 詐欺・強迫等
- 法律行為⑥ 意思能力・行為能力制限違反
- 法律行為⑦ 公序良俗違反等
- 法律行為⑧ 無効・取消し
- 法律行為⑨ 条件・期限 物
- 自然人(出生擬制,失踪宣告等)
教科書
教科書1は,購入し,自習に用いることが必須である。参考書は,授業中は使用しないが,より深い学識を求める場合は,購入し,自習に用いることを推奨する。
『民法の基礎1 総則 第5版』
著者: 佐久間毅
出版社: 有斐閣 2020年
参考書
『民法総則(第9版)』
著者: 四宮和夫・能見善久
出版社: 弘文堂 2018年
『民法判例百選Ⅰ 総則・物権 第9版』
著者: 潮見佳男・ 道垣内弘人編
出版社: 有斐閣 2023年