憲法(基本的人権)*
法学部
LAW10100
コース情報
担当教員: 阿部 和文
単位数: 4
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火2, 金2
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
定期試験
定期試験期間中
100%
詳細情報
概要
この授業では主に人権論・憲法上の権利論,条文でいえば日本国憲法第三章の解釈論を取り扱います。すなわち,日本国においてどのような権利が憲法上保障されており,それが政治的な意思決定(さらには私人間の法律関係)にどのような要求を課しているのか,について説明を行います。 授業は,講義の形式となります。
目標
この授業では,日本国憲法が保障する権利(特に,現在に至るまでの判例)について基本的な知識を習得し,現在・将来の憲法問題について自らの力で考えるための素養を獲得することが目標となります。
授業外の学習
各回のレジュメを授業前に配布するので,予習としてそれ(および,教科書の該当する箇所)に目を通し,その回で扱われる憲法問題について大まかなイメージを描いておくことが求められます。また,各回で扱う判例についても,教材に目を通しておくことが求められます。その際に,分からない用語があれば,あらかじめ用語辞典等を参照してその意味を調べておくことも有益です。 復習としては,ノートの作成等を通して授業内容の定着を図ることが求められます。
所要時間: 200分
スケジュール
- 序論①(日本国憲法の定める政治システム)
- 序論②(憲法,国家,立憲主義等)
- 日本国憲法の基本目標
- 国民主権・天皇
- 基本的人権・総論
- 法の下の平等①(条文の基本的な意味,主な判例①)
- 法の下の平等②(主な判例②)
- 信教の自由
- 政教分離
- 思想・良心の自由
- 表現・情報の自由①(総説)
- 表現・情報の自由②(表現内容を理由とする規制等)
- 表現・情報の自由③(場所に関する規制,事前抑制等)
- 表現・情報の自由④(名誉・プライバシーの保護等)
- 表現・情報の自由⑤(報道・取材の自由等)
- 集会・結社の自由,通信の秘密,学問の自由
- 経済活動の自由①
- 経済活動の自由②,財産権①(財産権と法令による制限)
- 財産権②(正当な補償)
- 私生活の保護(居住・移転の自由,住居の不可侵,婚姻・家族生活の自由等)
- 適正手続
- 人身の自由(罪刑法定主義,令状主義等)
- 国務請求権(裁判を受ける権利,国家補償請求権,刑事補償請求権)
- 社会国家的規定(生存権,教育に関する規定,勤労関係に関する規定)
- 参政権
- 第13 条(幸福追求権,自己決定権)
- 権利保障と個人の属性・状態(外国人,公務員等)
- 私人間効力
教科書
教科書・判例教材として以下に掲げるものを指定します。
憲法II 人権[第2版]
著者: 新井誠・曽我部真裕・佐々木くみ・横大道聡
出版社: 日本評論社,2021年
憲法判例百選I・II[第7版]
著者: 長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿[編]
出版社: 有斐閣,2019年
参考書
書籍情報はありません。