プロジェクト・ゼミB(ジャパノロジー・コース)

文学部

HUM60940

コース情報

担当教員: 髙橋 直治

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 金5

形式: 対面授業

レベル: 400

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

50%

授業参加

25%

その他

最終成果物の質的評価

25%

詳細情報

概要

文学部横断プロジェクト・ゼミB(ジャパノロジー・コース) (※募集の詳細はLoyola掲示参照ください。) 自身の肉体を,その場所に立たせ, その場で声を発してみることで生まれる「ソニマージュ」表現の可能性を探る。 デジタル音響l映像技術とインターネットの発達によって, 場所性(歴史性)を失い,肉性を脱落させた「ことば」を再び,自身の身体を使って,アクチュアリティーを取り戻す,メディア・プラクティスの試みは,フィクニュースが横行するポストトゥルースな現代のメディア状況へのささやかな抵抗と問いかけでもある。 《ことば=声》と《場所》に纏わる多様な作品を参照しながら,各自が四ツ谷周辺の《場所》が内包する多様な記憶・物語を取材する中から,独自なテーマを探索し,他ならぬ「此処here」の《場所》に立って,自身の「肉声oral」で《ことば》を発してみる。 それは,歴史や集合的記憶と個人の私的な経験を重ね合わせる一つの「ナラティブ・アプローチ」の試みでもあるだろう。 既存のテキストか,オリジナルなテキストかは問わない。 その肉声行為をAVメディアで記録し,シンプルな動画作品を制作する。 従来の「ポエトリー・リーディング=詩の朗読」というステレオタイプからできるだけ離れて,【発声+場】で生成されるメディア表現を実践的に試行する。 アート制作や演技や演出経験の有無は一切問わないが,真摯に他者と共に思考/試行のできる学生を求む。 「他者の声」に耳を傾けることと他者の声を「自身の声」として表現することの可能性と不可能性,その困難さとその彼方を感じ取ることが,本ゼミの教育的なテーマでもあるため,履修学生には,3Kルール(敬意をもって,忌憚なく,建設的に,学び合えること)を求めます。

目標

言葉と肉性,言葉と場所性,言葉と歴史性などについての問いを当事者意識を持って実感することができるようになること。

授業外の学習

なるべく授業時間は,発表とディスカッションとプロダクションに充てるため, 映像視聴やテクスト精読は,授業時間外で各自が行うことになる場合もある。 また,プロダクション行為は,授業時間外で,校外に出向く場合もある。

所要時間: 240分

スケジュール

  1. ガイダンス&オリエンテーション 参考作品の検討と課題の整理
  2. 参考作品の検討と課題の整理
  3. リサーチする視座ごとに班分けを行う (履修者人数やメンバーにより変更可能性あり)
  4. 班ごと,担務ごとにリサーチ①
  5. 班ごと,担務ごとにリサーチ②
  6. 発表とディスカッション
  7. 班ごと,担務ごとに追加リサーチ
  8. 各プリプロダクション
  9. 各プリプロダクション
  10. プロダクション①
  11. プロダクション②
  12. 成果発表
  13. 成果発表
  14. まとめと振り返り

教科書

適宜,必要に応じて,授業内で提示します。

  • 現代詩手帖2022・5 特集:ポエトリー・リーディング

    出版社: 思潮社,2022

  • 『ストローブ=ユイレ──シネマの絶対に向けて』

    著者: 渋谷哲也・サリー・シャフトウ・小澤京子・千葉文夫・中尾拓哉・伊藤はに子・筒井武文・赤坂太輔・竹峰義和・中島裕昭・金子遊・持田睦・堀潤之・細川晋,

    出版社: 森話社.2018

  • 『ナラティブの修復』

    著者: せんだいメディアテーク

    出版社: 左右社.2022

参考書

適宜,必要に応じて,授業内で提示します。

  • 『トラウマ・歴史・物語 持ち主なき出来事』

    著者: キャシー・カルース/訳:下河辺美知子

    出版社: みすず書房.2005,

  • 『声の回帰―映画『ショアー』と〈証言〉の時代』

    著者: ショシャナ・フェルマン・Felman, Shoshana・上野成利・細見和之・崎山政毅

    出版社: 太田出版.1995

  • 『集合的記憶と想起文化』

    著者: アストリッド・エアル/訳:山名淳

    出版社: 水声社.2022

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