福祉科教育法I
総合人間科学部 - 社会福祉学科
HSS66300
コース情報
担当教員: 田村 真広
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 金4
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
レポート
小テスト等
詳細情報
概要
本科目では,地域共生社会を推進する福祉教育やボランティア学習を,理念的かつ歴史的に位置づけ,これまでに蓄積されてきた研究と実践の成果に学ぶ。学校に福祉教育が導入されてきた経緯と高等学校に教科「福祉」が創設された背景及び今日的意義を,各科目の主要項目に即して具体的に考察する。専門教育を選択する高校生の認識発達の特徴にもとづき,福祉科カリキュラムの構造(目標・指導・評価)を福祉系高校の事例から理解し,授業の改善・開発の手法を習得する。福祉とボランティアをつなぐ視点を学際的に探究し,世界の動向を見通す。演習や小テストを取り入れて理解力を確認しつ思考・表現力を養う。
目標
社会福祉と介護に関する基礎基本となる知識と技術を総合的かつ体験的に習得させる指導法を理解する。福祉教育やボランティアを中心として関連領域の学習理論と実践コーディネートに関する最新の学際的動向を参照し,テーマ設定と学習課題に即して探究する方法を理解する。教科「福祉」を軸としたカリキュラム・マネジメントを通して,評価と指導の循環から授業改善・開発を進める方法について身に付ける。
授業外の学習
講義の中で紹介・配布した資料に目を通すこと。事例研究の方法を日常生活上の課題に照らして習得し,リアクションペーパーや提出レポートに反映すること。都合があえば,実践の現場に足を運ぶことを勧める。
所要時間: 190分
スケジュール
- 教育福祉と福祉教育
- 福祉が教育する;障害者差別解消法,低所得者支援,防災・減災
- 日本における福祉教育の見取り図;小学校から大学,成人教育まで
- 福祉教育実践の歴史
- 専門教育に関する教科「福祉」
- 社会福祉基礎;若者の「自分づくり」を支える制度とサービス
- コミュニケーション技術;自己覚知と多様な援助の技法
- 介護福祉基礎;高校福祉科卒業生のライフコース
- 生活支援技術・介護過程;豊かな余暇と終末期を創る
- こころとからだの理解;生涯にわたる発達と障害への理解
- 各学校の特色づくり;履修単位から高校福祉科を見る
- 評価を生かした指導の循環と授業改善・開発
- 福祉教育の逆機能;「弱さ」の彼方へ
- 世界に広がる福祉教育・ボランティア学習,総括
教科書
指定テキストはないが随時必要な資料を配布する。
『新福祉教育実践ハンドブック』
著者: 上野谷加代子・原田正樹
出版社: 全国社会福祉協議会,2014年
『高等学校学習指導要領解説福祉編』
著者: 文部科学省
出版社: 文部科学省,2009年
『高校福祉科卒業生のライフコース』
著者: 田村真広・保正友子
出版社: ミネルヴァ書房,2008年
参考書
書籍情報はありません。