生活困窮者支援論*

総合人間科学部 - 社会福祉学科

HSS64900

コース情報

担当教員: 鏑木 奈津子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 3クォーター

曜限: 月1, 月2

形式: 対面授業+オンライン授業(オンデマンド授業,同時双方向型授業(Zoomなど)) /Alternating face-to-face & A

レベル: 100

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

20%

授業内期末試験

授業期間中

80%

詳細情報

概要

貧困や社会的孤立に対する包括的な理解を通じて,ソーシャルワーカーが社会正義の実現をめざした実践を行う上で求められる知識の習得をめざす。また,当事者・関係者・支援者によって異なる多様な貧困観の中での,各種支援制度の現状と課題について学ぶ。加えて,生活困窮者自立支援制度の意義と,従来の貧困概念にとらわれない新しい支援の形を学ぶことをねらいとする。 アクティブ・ラーニングの方法としては,グループワーク,リアクションペーパーを行う。

目標

・貧困や社会的孤立が起こる社会的背景や,このような状況に置かれている人々の状態を考察できるようになる。 ・貧困に関する歴史的変遷と,貧困に対する政策的評価や位置づけを理解する。 ・各分野における自立の概念や社会学におけるケアの自立等を踏まえて,社会福祉学における自立の概念を理解する。 ・社会福祉法人による公益活動や民間活動等の貧困と向き合う新しい支援の形を理解できるようになる。 ・生活保護制度,その他の関連施策を理解できるようになる。 ・貧困に加え社会的孤立も含めた包括的な支援を提供する生活困窮者自立支援制度や,地域共生社会の実現に向けた今後の方向性と具体的な展開について理解できるようになる。

授業外の学習

事前学修は,次回の授業内容について,テキストの該当箇所を読むようにする。該当箇所は,授業ごとに提示する。 事後学修は,授業内容を振り返りポイントをまとめておくとともに,テキストの該当箇所を再確認する。また,貧困,生活保護,低所得者等に関するニュースや報道に関心を持つようにすること。 予習:提示した資料や文献の購読,必要な情報収集 120分 復習:リアクションペーパーやレポートの作成 70分

所要時間: 190分

スケジュール

  1. オリエンテーション-本授業のねらいと到達点,進め方ー
  2. 貧困,社会的孤立とは何か
  3. 歴史から学ぶ貧困感と貧困対策の変遷
  4. 日本の公的扶助制度や貧困対策の歴史と近年の動向
  5. 生活保護制度の概要,原理原則と近年の動向
  6. 生活保護制度の実施体制と実施プロセス
  7. 生活保護における相談援助と被保護者の権利及び義務
  8. 生活困窮者自立支援制度の概要と各種法制度
  9. 就労支援
  10. 家計改善支援
  11. 生活困窮者自立支援法の改正
  12. 貧困・社会的排除に対する諸制度や民間活動
  13. 貧困・社会的排除に対する諸制度や民間活動
  14. まとめ

教科書

適宜,講義の中で提示する。

    参考書

    鏑木奈津子(2020)『詳説生活困窮者自立支援制度と地域共生―政策から読み解く支援論-』中央法規

    • 『生活保護スーパービジョン基礎講座―ソーシャルワーカー・利用者とともに歩む社会福祉実践』

      著者: 新保美香

      出版社: 全国社会福祉協議会(2005)

    • 『生きづらい明治社会-不安と競争の時代ー』

      著者: 松沢 裕作

      出版社: 岩波ジュニア新書

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