権利擁護と成年後見制度論
総合人間科学部 - 社会福祉学科
HSS60400
コース情報
担当教員: 岩崎 香
単位数: 2
年度: 2024
学期: 2Q集中
曜限: その他
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
20%
授業参加
30%
リアクションペーパー
20%
レポート
30%
その他
ディスカッションへの参加を求めます。
0%
詳細情報
概要
ソーシャルワークにおけるアドボカシー(権利擁護)と法(憲法・民法・行政法)の関係,成年後見制度の実践,日常生活において支援が必要な者に対する社会的排除や虐待などに対する権利擁護システムについて学ぶ。あわせて,障害者権利条約における合理的配慮や「支援を受けた意思決定」にも触れる。
目標
権利擁護の意味とその重要な方式である成年後見制度,その他の権利擁護システムについて,関係法や国連の条約の基本概念を含めて理解を深める。また,成年後見人の役割と実務についても学ぶ。
授業外の学習
集中講義のため,2日目以降は,予習として授業で事前配布した資料の読了を求めます。
所要時間: 190分
スケジュール
- 授業ガイダンス/講義の目的と概要に関する説明を行う。
- 人権とは何か/生活の中の人権に係る問題を取り上げ,身近な生活の中の人権問題を学ぶ。
- 法における権利/憲法・民法・行政法の基本を理解する。
- 成年後見制度の概要/成年後見制度の歴史,制度の概要,運用の概況を学ぶ。
- 成年後見制度の実際①/福祉職の成年後見人の実践例を紹介し,その実際について学ぶ。
- 成年後見制度の実際②/成年後見制度のメリット,デメリットを検証し,成年後見制度利用促進法についても学ぶ。
- 障害者の権利に関する条約と合理的配慮/障害者領域における実践理念や意思決定支援の具体的方法について学ぶ。
- 虐待防止法と差別解消法/障害者領域における虐待や差別に関する法とその運用の実際について学ぶ。
- 権利擁護に関わる社会資源/ 家庭裁判所,法務局,都道府県,市町村の役割について理解する。
- 権利擁護に関わる専門職/弁護士,司法書士,その他の専門職の役割について理解する。
- 多重債務と悪質商法/認知症高齢者や障害者をターゲットとする犯罪とその予防策を知る。
- 未成年の法と権利/未成年者をめぐる人権の問題について学び,防止策についてグループディスカッションを行う。
- 社会的排除と触法障害者/社会の中で排除されている人たち,犯罪を犯した人たちの人権の問題について学び,グループディスカッションを行う。
- 日常生活自立支援事業と成年後見制度/成年後見制度を補完するといわれている日常生活自立支援事業と成年後見制度の相違について学ぶ。
教科書
特に指定しない。
参考書
意思決定支援と成年後見制度
著者: 岩崎香
出版社: 中央法規出版・2024