社会福祉原論

総合人間科学部 - 社会福祉学科

HSS50200

コース情報

担当教員: 平野 寛弥

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火2

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

40%

レポート

40%

その他

その他については,事前課題への取り組み(事前課題への理解,質問,コメントなど)で評価する. リアクションペーパーは,毎回の講義終了時に提出するリアクションと,他の受講者のリアクションへのコメントで評価する.

20%

詳細情報

概要

本講義では,福祉政策の歴史的展開や理論的・思想的根拠を学ぶとともに,現在の福祉政策に向けられる批判や直面する課題について検討する. 現在,日本を含む先進諸国では多様な福祉政策が展開されており,その下で人々は日々の生活を送っている.その意味で,こうした「福祉国家」は私たちの生活を規定する基本的な枠組みであるといえよう.しかし,そこには様々な規範や価値が反映されており,その如何によって生活のあり方が大きく左右されるものでもある.そこで本講義では,福祉政策やひとの“福祉”についての知識を深めるとともに,様々な観点からそれらのあり方を検討し,リアクションコメントを通じた他の受講者との意見交換などを通じて,自分なりの見解を持つことをめざす.

目標

①福祉政策および人間の福祉に関する歴史・思想および哲学についての理解を深める. ②福祉政策や人間の福祉について分析的・批判的に検討する能力を高める. ③福祉政策や人間の福祉のあり方について,自分なりの見解や視座(パースペクティブ)を獲得する.

授業外の学習

学生は,授業時間外(予習・復習等)の学習に主体的に取り組むこと。これらの作業に要する時間は各回の授業につき190分である。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ガイダンス/福祉政策の原理を学び,問うことの意義とは ※以下は予定であり,授業の進捗状況によって,各テーマの回数や順番を変更することがありうる.
  2. 福祉政策の歴史的展開① 救貧法から福祉国家の形成へ
  3. 福祉政策の歴史的展開② 戦後福祉国家の黄金時代
  4. 福祉政策の歴史的展開③ 福祉国家の危機と再編
  5. 福祉政策の歴史的展開④ 日本における福祉政策の展開
  6. 福祉政策とイデオロギー
  7. 福祉政策の理論・思想① 産業化論とイデオロギーの終焉,ポスト工業化
  8. 福祉政策の理論・思想② シティズンシップ論:「市民」とは誰のことか
  9. 福祉政策の理論・思想③ ジョン・ロールズ『正義論』と アマルティア・センの「ケイパビリティ・アプローチ(潜在能力アプローチ)」
  10. 福祉政策をめぐる論点① 貧困:絶対的貧困と相対的貧困,剥奪
  11. 福祉政策をめぐる論点② 社会的排除と包摂:排除言説と包摂戦略の類型
  12. 福祉政策をめぐる論点③ 再分配と承認:ジェンダー・人種・エスニシティ
  13. 福祉政策をめぐる論点④ 自立と依存の境界線:ケア・自律・エージェンシー
  14. 福祉政策をめぐる論点⑤ 自由とセキュリティ:監視国家,相互監視,リバタリアン・パターナリズム

教科書

特定のテキストは使用しない.配布資料はmoodleを通じて配布するので,各自授業開始前までにダウンロードして出席すること. 詳細は,適宜授業で提示する。初回授業で説明する。

    参考書

    講義の中で適宜提示する。

    • 現代政治理論(新版)

      著者: 川崎修・杉田敦編

      出版社: 有斐閣,2012年.

    • 社会福祉の原理と政策(最新 社会福祉士養成講座 4)

      著者: 日本ソーシャルワーク教育学校連盟編

      出版社: 中央法規,2021年.

    • 社会政策の視点

      著者: 圷洋一ほか著

      出版社: 法律文化社,2011年.

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