人口社会学

概要

人口現象は社会のしくみや個々人の生き方と密接に関わっています。この講義では人口現象を理解するために必要な概念や理論,関連する政策を学びながら,人口変動の要因とその結果が社会にあたえる影響について考えていきます。世界と日本における死亡,出生,家族形成,人口移動の動向を,性差,文明,経済,制度,価値観といった視点と関連させながら考察します。半年の講義を通じ,人口統計データをつかって日本および世界で進む少子高齢化・長寿化・人口減少および持続可能な社会をより深く理解できるようになることを目指します。

目標

日本と世界の人口現象の中長期的推移を理解します。人口転換,疫学的転換,出生力転換,人口移動の理論を理解します。出生率や平均寿命,高齢化率など人口現象の記述に必要な指標を理解します。未婚化や低出生率,長寿社会をもたらした要因を理解します。人口の規模と構造変化が社会生活に与える影響を議論します。このような知識・視点を得ることで,高齢化や人口減少などのマクロな変化が,人々の身近な生活や意識,技術の進歩などの積み重ねの帰結として生じていることを理解し,人口の変化を踏まえた個人の生き方や社会のあり方を考える力をつけます。

授業外の学習

授業と平行して新聞やニュースにおける国内外の人口問題をあつかった記事を見聞し,社会的な関心を把握し内容の理解につとめてください。 ほぼ毎週,講義内容に関連する小テストを実施します。

所要時間: 190分