宗教社会学 Ib

総合人間科学部 - 社会学科

HSC52500

コース情報

担当教員: 芳賀 学

単位数: 1

年度: 2024

学期: 2クォーター

曜限: 金1

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

30%

定期試験

定期試験期間中

70%

詳細情報

概要

この講義では,宗教という現象を取り上げ,社会学的な考察を試みる。具体的には,日本社会の近代化(幕末明治維新期から高度経済成長期まで)の中で,新宗教は,全体として勢力を急激に拡大していく歴史をたどった。この現象の背後には,人々の暮らし方や考え方のどのような変化があったのだろうか,そのメカニズムをさまざまな資料を交えて取り扱うこととする。 総じて,社会学科開講の基礎科目として200レベルに相当する宗教社会学の基礎知識を提供する。なお,アクティブラーニング(リアクションペーパー)を3回程度実施する。

目標

この講義を通じて,人間にとって宗教がある意味で必須な存在であることを知り,それぞれの時代や地域において多様な形態を示す宗教と社会とが互いに密接な結びつきを持っていることについて理解を深めることを目標とする。特に,日本社会の近代化プロセスを取り上げることで,近現代日本の精神史としての知識も習得してほしい。

授業外の学習

宗教という広範で難解な対象を理解するためには,授業時間に話を聞くだけだけでは不十分である。まず,授業内容について各自復習をしてほしい。そのうえで,さらに,さまざまな方法を用いての学習に努めることをお勧めする。たとえば,授業では取り上げない日本近世までの宗教史・精神史や諸外国の宗教実践の現況と歴史などについて,本を読むこと,ドキュメンタリーや映画を見ること,自ら博物館や宗教施設を訪ねてみることなどは効果的である。

所要時間: 190分以上

スケジュール

  1. 新宗教とは何か:教団ライフサイクル説
  2. 新宗教の思想と組織
  3. 新宗教と近代化(1):比較対象としての前近代
  4. 新宗教と近代化(2):幕末・明治維新期
  5. 新宗教と近代化(3):明治末から昭和初期まで
  6. 新宗教と近代化(4):終戦から高度経済成長期まで
  7. 新宗教と近代化(5):近代化の気密室としての新宗教

教科書

使用しない。

    参考書

    • 新宗教の解読

      著者: 井上順孝

      出版社: ちくま学芸文庫,1996年

    • 現代人の宗教

      著者: 大村英昭・西山茂編

      出版社: 有斐閣,1988年

    • 新宗教事典

      著者: 井上順孝・孝本貢・対馬路人・中牧弘允・西山茂編

      出版社: 弘文堂,1990年

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