関係行政論
総合人間科学部 - 心理学科
HPS67400
コース情報
担当教員: 石川 亨
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火4
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
レポート
詳細情報
概要
公認心理師及び臨床心理士などの心理専門職が心理支援を行う場合に知っておくべき法律と行政的な施策,必要となる倫理について,この授業で議論する。心理支援は,①保健医療分野,②福祉分野,③教育分野,④司法・犯罪分野,⑤産業・労働分野の5分野に大きく分けることができる。心理支援を行う実際のケースでは,個人や家族が,様々な問題を抱え,これらの分野をまたいで横断的に対応する必要がある場合も多い。これらの心理支援を行う上で,どのような法律が関係するのか,どのような施策や制度が設定され展開されているのか,どのような歴史的経緯で法律や制度が構築され,どのような課題を有しているのか等を学んでいく。 この授業では,心理支援を行う者が必ず知っておくべき法律と行政的な仕組みについて修学する。心理支援に関する法律や諸制度を学ことは,心理専門職を目指す人はもちろん,一般就職する人にとっても,より良い社会人,家庭人,市民として,自身や家族,友人知人が心理支援を必要とした際に,行政,福祉,教育サービスへのアクセスをより円滑に行うことに貢献することが期待できる。具体的な事例についてディスカッションする機会を設け理解を深める。 この授業は,心理学科のディプロマポリシーにある,「1.心理学の幅広い分野にわたる,心に関する知識や法則を理解できる」,「3.こころに関わる様々な問題に実践的な解決を与えうる,柔軟な思考能力と実践力を有する」の獲得に向けて位置づけられている。特に,人生の様々な困難な局面に直面した際にどのような法律及び制度を,我々社会が構築し取り組もうとしているかについて焦点を当てた選択科目となる。 なお,この科目は,公認心理師になるために学部で履修が求められる25科目のうちのひとつである。
目標
1 公認心理師や臨床心理士と関連する法律や制度の概説ができる。 2 心の支援に関する諸政策の展開を行政の動きも含め説明できる。 3 心の支援に関する倫理的課題について論点を説明できる。 4 よき市民として生活する上で心の支援に関する住民サービスの利用について意見を持つことができる。
授業外の学習
教科書の指定範囲について十分に読み込み,授業におけるグループディスカッション等で自分の意見を述べる準備をして授業に臨む。
所要時間: 190分以上
スケジュール
- ガイダンス ・法律と倫理の総論,公認心理師制度 *以下は,予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがあります。適宜,グループディスカッションを行います。
- 少年非行における法律と制度1(司法・犯罪分野①)
- 少年非行における法律と制度2 (司法・犯罪分野②)
- 矯正分野における法律と制度 (司法・犯罪分野③)
- 民事(家事)における法律と制度 (司法・犯罪分野④)
- 児童福祉における法律と制度① (福祉分野①)
- 児童福祉における法律と制度② (福祉分野①)
- 障害における法律と制度 (福祉分野②)
- 高齢者における法律と制度 (福祉分野③)
- 教育における法律と制度① (教育分野①)
- 教育における法律と制度② (教育分野②)
- 産業・労働における法律と制度 (産業・労働分野)
- 精神科医療における法律と制度 (保健医療分野①)
- 保健領域における法律と制度 (保健医療分野②),全体のまとめ
教科書
関係行政論 [第2版]
著者: 元永拓郎編著
出版社: 遠見書房,2020年
心の臨床における法。倫理。制度
著者: 津川律子 元永拓郎
出版社: 放送大学教育心こう会,2021年
参考書
書籍情報はありません。