心理学演習IIIA(臨床心理学研究)

総合人間科学部 - 心理学科

HPS51500

コース情報

担当教員: 横山 恭子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 木3

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

20%

リアクションペーパー

30%

その他

必ず1回発表を行う。発表は試験と同様に評価する。

50%

詳細情報

概要

臨床心理学を学ぶにあたって,ケース研究の意義は大きい。 まず第一は,臨床家は自分の臨床活動の中から理論を形成しているからである。 第二には,具体的なケースについてディスカッションしていくことは,将来の臨床活動のシュミレーションとして役立つからである。 第三に,臨床心理学を学んで行く上では,知っていることが前提となり,今も大きな影響を与えている事例がいくつか存在している。なかなか一人では読む機会が少なくなっている原典にあたるということも大きな意味があると思っている。 演習では,将来の臨床活動の指針となって行くようなケース理解をめざして,ケースを読むこととする。 また,コラージュ療法の実習も行う。 課題の提出はMoodleにて行うこと。

目標

⑴臨床心理学の理論形成の過程で,それぞれの事例の果たした役割について理解する ⑵理論の形成過程を理解することを通して,理論を深く理解する ⑶事例に触れることを通して,臨床心理学のエッセンスに触れることを試みる ⑷さまざまな可能性について議論をすることを通して,その後の臨床心理学の発展やこれから先の発展に寄与する可能性を模索する ⑸効果的なプレゼンテーションを行う ⑹コラージュ療法の体験を行う

授業外の学習

毎週,その週に扱う文献について,全員必ず目を通してくる また,その週に扱われた事例に関するリポートを書き,翌週までにMoodleに提出する 年度末までに,課題文献の中から10点を選んで,Moodleにレポートを提出する

所要時間: 最低でも,毎週190分程度の予習復習の時間を要するはずである

スケジュール

  1. Orientation 分担の決定
  2. コラージュ実習を通しての自己紹介
  3. エミー・フォン・N夫人 フロイト全集2 『1895_ヒステリー研究』 岩波書店 2008
  4. ミス・ルーシー・R フロイト全集2 『1895_ヒステリー研究』 岩波書店 2008
  5. カタリーナ フロイト全集2 『1895_ヒステリー研究』 岩波書店 2008
  6. エリザベート・フォン・R嬢 フロイト全集2 『1895_ヒステリー研究』 岩波書店 2008
  7. アンナ・O嬢 フロイト全集2 『1895_ヒステリー研究』 岩波書店 2008
  8. Squiggle Game実習
  9. ドラ(あるヒステリー患者の分析の断片) フロイト全集6 『1901‐06年_症例「ドーラ」・性理論三篇』 岩波書店 2009
  10. ハンス(ある5歳男児の恐怖症の分析) フロイト全集10 『1909_症例「ハンス」・症例「鼠男」』 岩波書店 2008
  11. ねずみ男(強迫神経症の一例についての見解) フロイト全集10 『1909年_症例「ハンス」・症例「鼠男」』 岩波書店 2008 (強迫神経症の一症例についての覚書) 藤山直樹編・監訳 フロイト症例論集2:ラットマンとウルフマン 岩崎学術出版社 2017
  12. 狼男(ある幼児神経症の病歴より) フロイト全集14 『1914-15_症例「狼男」・メタサイコロジー諸篇』 岩波書店 2010 (ある幼児神経症の病歴より) 藤山直樹編・監訳 フロイト症例論集2:ラットマンとウルフマン 岩崎学術出版社 2017
  13. ディブス アクスライン,V.M.(岡本浜江訳) 『開かれた小さな扉』 日本エディタースクール出版部 1987
  14. ドキュメンタリーを見て,障害について考える

教科書

数が多いので,初回に紹介する。講義スケジュールにも記載してある。第3回-第7回はフロイトの「ヒステリー研究」を扱うので,授業開始前に目を通しておくこと。

    参考書

    書籍情報はありません。

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