心理学研究法 IIB(心理演習)*

総合人間科学部 - 心理学科

HPS20800

コース情報

担当教員: 横山 恭子

単位数: 4

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 月4, 月5

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

50%

レポート

50%

その他

すべての授業に参加して課題に取り組み,そのレポートを提出することは,単位取得の最低条件である。 テーマごとに多くの院生が手伝い,準備をしている。グループでの作業も多く,作業手順等の問題もあるので,遅刻・欠席は厳禁である。 やむをえない事情で万が一欠席,遅刻をする際には,必ず研究法アドレスに連絡すること。研究法アドレスに連絡できない場合には,担当教員か学科事務室に連絡をとること。配慮が必要な事情があれば,文書にても届けること。 教員内の合議により,どうしても必要だと認められる場合のみ補講を行うこともあるが,法律で定められた出席停止を除き,欠席がなかったことにはならない。 小テストやリアクションペーパーをレポートの代わり又は一部として課すこともある。詳細は第1回目の授業で案内する。 なお,心理検査や臨床事例を授業で取り上げたり,自分のことを他者に話したりする演習が含まれるため,授業で取り扱った内容の中には,著作権や個人情報の保護,あるいは臨床心理学における倫理的な観点から,受講生以外には漏らしてはならない内容が含まれる。そのため,受講者には上記の点を遵守することが厳しく求められ,そのことに関する誓約書の提出を求める。

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詳細情報

概要

<授業内容と方法> 本授業は,臨床心理学の研究法だけでなく,公認心理師等の心理専門職に求められる知識及び技能の基本的な水準の修得を目的としている。臨床心理学の研究は臨床実践のための基礎研究と臨床実践そのものに関する臨床研究が含まれる。そのため,臨床心理学の研究では,データの収集や分析といった一般的な心理学の方法論に加えて,臨床実践そのものを適切に行うための知識と技能が不可欠である。そこで本授業は臨床実践を行う心理専門職(公認心理師等)として不可欠な,次の (ア)から (オ)の事項について,具体的な場面を想定したロールプレイニングや事例検討を含む演習を行う。 (ア) 心理に関する支援を要する者等に関する以下の知識及び技能の修得 (1)コミュニケーション (2)心理検査 (3)心理面接 (4)地域支援 (イ) 心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及及び支援計画の作成 (ウ) 心理に関する支援を要する者の現実活を視野に入れたチームアプローチ (エ) 多職種連携及び地域連携 (オ) 心理専門職(公認心理師等)としての職業倫理及び法的義務への理解 以上の知識や技能を習得するために,本授業では,(1)コミュニケーション,(2)心理面接,(3)心理検査,(4)地域支援等の分野別に,少人数でのきめ細かな指導を行う。1クラスを4つのグループに分け,具体的な援助場面を想定したロールプレイング(役割演技)や被検者体験を通して,受講生が体験的かつ実践的に学べるようになっている。さらに,グループ学習の他に,全体指導の場を設け,心理専門職(公認心理師など)に関する講義を行い,受講生が将来臨床実践に関わる上で必要な事項を学べるようになっている。 教材提供や資料の掲示,課題提出には Moodle を使用するので,授業受講にあたっては,Moodle でコースの登録を済ませておくこと。Moodle の情報 は Loyola の掲示板で知らせる。また,対面授業時の Zoom の ID とパスワードは,授業1週前迄に Loyola の掲示板で知らせる 連絡はMoodleで行う。登録したメールアドレスを,毎週必ず確認すること。

目標

1.心理的な支援を要する人々を理解し,ニーズを把握できる。 2.支援のための具体的な計画を立案できる。 3.多職種との連携や地域連携について,その意義が理解できる。 4.心理専門職(公認心理師など)としての職業倫理や法的義務について理解できる。 5.心理に関する支援を要する人の現実生活も視野に入れたチームアプローチを理解できる。

授業外の学習

毎回の予習(60分)および課題レポート作成のための自己学習(320分)が必要である。

所要時間: 380分以上

スケジュール

  1. ・オリエンテーション コミュニケーションと心理面接(1) 心理臨床における倫理(概説,事例検討)
  2. コミュニケーションと心理面接(2) 「自分にふれる」(自分を通してこころを理解する)
  3. コミュニケーションと心理面接(3) 「他者と関わる」(関わりの中で他者を理解する)
  4. 心理検査-パーソナリティ(1) 心理検査とは パーソナリティ検査概説 心理検査に関する倫理とインフォームドコンセント 質問紙検査実習:NEO-PI-R(受検体験,実施と集計) 投影法検査実習:PFスタディ(受検体験,実施とコーディング) Home Work:①NEO-PI-Rの集計の完成,②PFスタディのコードの完成,③それぞれ次回までに添削を受けること
  5. 心理検査-パーソナリティ(2) 質問紙検査実習:NEO-PI-R(プロフィール化と解釈実習) 投影法検査実習:PFスタディ(スコアリングと解釈) 心理検査報告書の書き方について:正確でわかりやすいことと被検査者の福祉 Home Work:①自分のNEO-PI-Rの心理検査報告書作成,②自分のPFスタディの心理検査報告書作成,③それぞれ次回までに添削を受けること
  6. 心理検査-パーソナリティ(3) 描画法検査実習:風景構成法(受検体験,シェアリング,解釈実習) Home Work:①自分の風景構成法の心理検査報告書作成,②NEO-PI-RとPFスタディの修正報告書,③検査法(パーソナリティ検査)の感想,④①②について次回までに添削を受けること
  7. 心理検査-知能(1) 知能検査(1):ウエクスラー知能検査による測定演習
  8. 心理検査-知能(2) 知能検査(2):ウエクスラー知能検査による測定演習
  9. 心理検査-知能(3) 知能検査(3):ウエクスラー知能検査の解釈演習
  10. 地域支援(1)心の健康教育の理論と実践
  11. 地域支援(2)多職種連携の意義
  12. 地域支援(3)心理専門職としての法的義務
  13. 心理専門職(公認心理師など)に関する講義,課題に関するレポート提出と討論
  14. 全体の振り返りと講評

教科書

指定しない。講義資料の出典に関しては授業内で案内する。

    参考書

    適宜,紹介する。

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