ギリシア語III
文学部 - 哲学科
HPH71800
コース情報
担当教員: 荻野 弘之
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 月2
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
その他
昨年度からの重複履修可能。 大学院生の受講者も歓迎だが,正式に履修登録すること。 正課以外の社会人履修生も歓迎
詳細情報
概要
(1)昨年度一年間,初級文法を一通り履修した学生を主たる対象として,授業で学んだ文法事項を逐次確認しながら実際の作品を読み進める。また新規参加者だけでなく,昨年からの重複履修者も歓迎。 (2)翻訳からでは窺い知れない原文の正確な意味の広がりや,微妙なニュアンスを味わう。不易の古典を通じて読書と思索の究極を堪能する,究極の知的オデュッセイ。 (3)春学期はアッティカ散文の代表として,比較的読みやすいプラトンから題材をとる。 (4)テクストの一言一句も揺るがせにしないで,ゆっくりと読み進む。 (5)春学期は,文法書の未修事項を完成させ,その後テキストを決めて,冒頭からゆっくり読み進む。辞書の使い方,文法事項の復習,実際の文章を読む際の心得などが中心となる。
目標
・初級文法の学習事項を確認して,実地に役立つようにする(語形論)。 ・複雑な構造の文章を正確に分析する(統語論)。 ・個々の単語のもつ意味の広がりを知る(意味論)。 ・対話篇の文学的特徴を味わう(文学)。 ・古代世界を想像しながら時間旅行する(歴史)。 ・テクストの持つ哲学的内容の理解を深める(哲学)。 ・各自の言葉のセンスが磨かれる(人間学)。
授業外の学習
オクスフォード古典叢書(O.C.T.)版で毎週約1ページ弱の分量を予習すること。
所要時間: 240分(哲学研究室を利用して,友人と一緒に予習することも可)
スケジュール
- 授業の進め方について説明,参加者の自己紹介,進度の確認。
- 未修分の文法1(分詞の独立的用法)
- 未修分の文法2(形容詞,副詞の比較・最上級)
- 未修分の文法3(命令法)
- 未修分の文法4(動詞的形容詞)
- 未修分の文法5(MI動詞)
- テキスト配布,校訂版について,脚注の読み方(講義)
- 辞書の略号表,プラトンを読むための準備作業
- テキスト講読(その1)
- テキスト講読(その2)
- テキスト講読(その3)
- テキスト講読(その4)
- テキスト講読(その5)
- テキスト講読(その6)
- 授業時間以外に,美術館訪問,ギリシア料理などで古代地中海文化についての造詣を深める企画あり
教科書
(1)原文のテキストはコピーして配布する。 (2)辞書は必携。各自で購入すること(丸善購買部に常備。品切の場合も本店から簡単に取寄せ可能。古書店でもよく見かける)。 (3)文法書は田中・松平『ギリシア語入門』その他,各自で学習した初級文法書を持参する。 (4)上級者にはH.R.Smyth, Greek Grammar, Harvard U.P. を勧める。
Platonis Opera, Tome 1
著者: E.A. Duke ed.
出版社: Oxford Classical Texts, 1995
An Intermediate Greek English Lexicon
著者: Liddell & Scott
出版社: Oxford U.P.
『ギリシア語入門』(改訂版)岩波全書
著者: 田中美知太郎・松平千秋
出版社: 岩波書店
参考書
詳細は授業時に説明する。主な文献は図書館リザーブコーナーにある。 関連サイト:http://www.perseus.tufts.edu/
Greek Grammar
著者: H.W. Smyth
出版社: Harvard U.P., 1956
The Greek Particles
著者: J.D. Denniston
出版社: Duckworth, 1996
The Cambridge Greek Lexicon, 2 vols.
著者: J. Diggle ed.,
出版社: Cambridge U.P.