ギリシア語I
文学部 - 哲学科
HPH71600
コース情報
担当教員: 荻野 弘之
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水5
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
その他
毎週,練習問題の答え合わせを行なう。最初のうちは絶対に欠席しないこと。欠席した場合は,必ず進度を確かめて,自習しておく。 一年かけて基礎文法を通覧するので,春学期だけの受講も認めるが,できれば通年の受講が望ましい。
詳細情報
概要
西欧近代語(英仏独など)の源泉である古典ギリシア語の文法を学ぶ。古代地中海世界の豊穣な言語世界への道案内。 (１)聖書ギリシア語,ギリシア教父,現代ギリシャ語へ進む際の基礎となる。語源や造語法などの知識を通じて,近代語についても,その奥行きを味わえるようになる。 (２)哲学文献の話題が多くなるが,練習問題の文例を通じて,ギリシア神話・文学・歴史・聖書など古代地中海文化についての素養も磨く。 (３)初歩のうちは複雑な語形変化に戸惑いやすいから,十分な予習・復習の時間をとり,継続の意志が不可欠。語学の修練は登山にも似て,努力した分だけ眺望も素晴らしいと思うべし。 (４)ラテン語・ギリシア語は,日本人にとっての古文・漢文に相当する。 西洋思想・文学の専門的研究者(大学院生)にとって,古典語の知識は必須の素養と心得よ。 (５)毎回,かなりの予習時間が必要。継続への強い意志が求められる。極端に語学の苦手な学生,地道な努力を厭う学生には向かない。
目標
・古典ギリシア語の文法を(春学期は教科書の途中まで)学ぶ。
授業外の学習
・毎週,教科書の文法事項の暗記と反復練習,および,練習問題を予習すること。自分で予習してもらう割合は大きい。
所要時間: 240分(哲学研究室を利用して,友人と一緒に勉強するも可)
スケジュール
- 授業の進め方について,字母,発音,音節,気息記号,アクセント,
- 前回の復習,参加者自己紹介
- (以下毎回同じ),教科書に即して毎回2-3課ずつ進む。 動詞変化,現在直説法能動相, 第一変化の名詞(１)
- 第一変化の名詞(2),未来直説法能動相
- 第一変化の名詞(3)(4)
- 未完了過去,第二変化の名詞
- 形容詞,前置詞
- アオリスト直説法能動相
- 現在完了,過去完了,指示代名詞,強意代名詞
- 本時称の人称語尾・副時称の人称語尾
- 疑問代名詞・不定代名詞,中動相
- 人称代名詞,再帰代名詞,所有代名詞
- 第二アオリスト
- 第三変化の名詞,約音動詞
教科書
辞書は当面不要。初回から必ず教科書を購入し,持参して授業に臨むこと。
ギリシア語入門(改訂版)
著者: 田中美知太郎・松平千秋
出版社: 岩波書店
参考書
教科書で不足している記述については,適宜プリントを配布して補足する。
An Intermediate Greek English Lexicon
著者: Liddell & Scott
出版社: Oxford U.P.
Greek Grammar
著者: H.W. Smyth
出版社: Harvard U.P.