西洋倫理思想史II

文学部 - 哲学科

HPH55400

コース情報

担当教員: 長町 裕司

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 木4

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

20%

授業参加

10%

リアクションペーパー

15%

レポート

55%

その他

今日の倫理的問題状況とその枠組みの変化における新たな問題脈絡に関してトピックとなる重要なテーマについては,グループ・ディスカッションを行うこともある。授業最後の15分間ほどはこのグループディスカッションか受講学生各自がリアクションペーパを書く時間帯に充て,その内容を提出することも重視するが,小グループのディスカションを各回に一名の学生にまとめてもらって,担当教員のメールアドレスに添付ファイルにして送信する。提出されたリアクションペーパーは,出席と併せて評価に加える。 学期末には,4名の担当教員が取り扱ったテーマ領域から,学生自らの関心に従って選択し,3000字以上のレポートの提出を課す。 レポートは,Moodleの本コースの最終回の欄に設定される「学期末レポート提出」課題フォルダーに期限までに提出する

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詳細情報

概要

2022年度の春学期に続いて秋学期には,〈21世紀の倫理の状況と倫理的思考の課題〉と題して,今日の社会-精神史的状況における倫理思想を問題化する。それ故に,本学期の「西洋倫理思想史Ⅱ」は,正にわれわれが生きている時代の生の現実における倫理の問題状況と在り方をテーマとする。そのような倫理の問題状況を呈示し考察するための諸切断面として,今回は4つにテーマ分けし,コーディネーター兼担当(長町)以外に3名の倫理思想を専門とされる若き講師の先生に輪講で担当をお願いした。尚,来年度からの『西洋倫理思想史』は,再び西洋の倫理的思考の歴史的原点に戻り,古代ギリシャにおける倫理学の起こりからの生成・発展・変遷の思想史を綿密に取り扱ってゆく(重複履修可能科目)。

目標

現代社会の中での倫理的諸問題とその諸問題に対する倫理的思考を,〈西洋倫理思想史〉の総決算として受講者が共に考え自分の課題としてゆけることを目標とする。 今日の歴史的世界における諸問題と精神状況について,倫理思想を背景にしつつ,新たな挑戦を受けとめて思考し,議論し,判断できる力を養う。

授業外の学習

先ずは,テキスト(小坂国継 / 岡部英男 編著 『倫理学概説 (古代から現代まで)』 )の次回授業で扱うテーマの当該箇所を熟読して臨むことが求められる。また学期末の課題ブックレポートを準備する上でも,授業時に挙示される参考文献や資料を積極的に研究する姿勢が望ましい。

所要時間: 予習に80分程度,復習に110分程度の授業外学習を勧めるが,具体的には授業時に指示する。

スケジュール

  1. 導入部 〈21世紀における倫理の問題状況〉― 授業の進め方,グループ発表,学期末レポートについて 【担当 コーディネーター 長町 裕司】
  2. 現代の生命倫理 (1) 【担当講師 浜田 郷史】
  3. 現代の生命倫理 (2) 【担当講師 浜田 郷史 】
  4. 世紀の原子力倫理 【担当講師 浜田 郷史 】
  5. 現代における「よき生」の探求 (1) : 問題意識の共有 【担当講師 加藤 敬之 】
  6. 現代における「よき生」の探求(2) : 「よき生」の内実について 【担当講師 加藤 敬之 】
  7. 現代における「よき生」の探求(3) : いかにして「よき生」を実現するか 【担当講師 加藤 敬之】
  8. 現代における「よき生」の探求(4) : 補足と総括 【担当講師 加藤 敬之】
  9. 現代の環境倫理 (1) 【 担当講師 庄子 綾】
  10. 現代の環境倫理 (2) 【 担当講師 庄子 綾】
  11. 現代の環境倫理 (3) 【 担当講師 庄子 綾 】
  12. 現代の世代間倫理 【 担当講師 本学 文学部 哲学科 長町裕司】
  13. グローバル化に対峙しての〈共生の倫理〉(1) 【 担当講師 本学 文学部 哲学科 長町裕司】
  14. グローバル化に対峙しての〈共生の倫理〉(2) 【 担当講師 本学 文学部 哲学科 長町裕司】+今日の倫理的思考の課題 ― (及び,学期末のブックレポートについて) 【担当 コーディネーター 長町 裕司】

教科書

西洋倫理学史の概説教科書として,その叙述の適格さと各哲学者の倫理思想の重要なテキストの抜粋を巻末に資料として載せていることからも使用する。

  • 『倫理学概説 (古代から現代まで)』

    著者: 小坂国継 / 岡部英男 (編著)

    出版社: ミネルヴァ書房 2005年4月 初 版

参考書

以下に例示する参考文献は,西欧近代の倫理思想の大枠を捉えその問題状況を査定する上で役立つものとしてである。各単元や倫理思想家については,授業時で担当者が参考書をその都度示唆する。

  • 『倫理学案内 ― 理論と課題 ― 』

    著者: 小松光彦 / 樽井正義 / 谷 寿美 (編)

    出版社: 慶応義塾大学出版会 2006年4月

  • 『西洋倫理思想史 下』

    著者: アラスデア・マッキンタイアー

    出版社: 九州大学出版会 1985 / 1991年

  • 『倫理学の地図』

    著者: 篠澤 和久 / 馬渕 浩二 著

    出版社: ナカニシヤ出版,2010年3月

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