人間論I
文学部 - 哲学科
HPH54500
コース情報
担当教員: 鈴木 伸国
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火3
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
レポート
その他
安定した授業出席を要する。
詳細情報
概要
― 「人とは何か」という問いは,わたしたちの自己理解がその根底ではいったい何なのかを問うのですが,直接それに答えることはむずかしいようです。わたしたち現代人の自己理解は,たとえば「意識」,「身体メカニズム」,「動物的生体組織」,「社会機構の単位」などの諸断面に,分断,解体され,その全体が失われています。たくさんの哲学者,思想家たちがこの問題に取り組んできたのにはそんな背景があります。 ― 「人間論I」では人間の自己理解の歴史(人間論史)を,特に近現代におけるその解体と,その再構成の試みに焦点を当てながら学びます。 ― 第一回授業時に,講義内容詳細が配布される。必ず出席のこと。 ※ MOODLEによる資料配布,リアクションペーパーおよびレポートの回収を行う。要MOODLE登録。
目標
― 哲学およびその他の学術分野(自然人類学,文化人類学,生物学,動物行動学など )に依拠した人間概念の生成および発展・変化の歴史理解。
授業外の学習
― 授業時間の前後に授業時間相当の準備と反省・取りまとめを要する。
所要時間: 190分(予習90分,復習100分)
スケジュール
- 導入-「人間」とは?
- 人間論史-古代-神話とアニマ
- 人間論史-中世-ペルソナと行為
- 人間論史-ルネッサンスと視点の転換
- 人間論史-近代と「こころ」の発見
- 人間論史-近代の機械論的身体観
- 人間論史-「種」の発見
- 哲学的人間論-シェーラーとゲーレン
- 哲学的人間論-ボルノウとガダマー
- 哲学的人間論-学際的状況と似非科学
- 人間らしさの理論-「考える人」
- 人間らしさの理論-「こころ」と意志
- 人間らしさの理論- 時間と人生
- 人間らしさの理論-
教科書
― 必要資料は授業内で配布。
参考書
参考書として以下のものを掲げる。 - 坂本百大著,『哲学的人間学』, 放送大学教育振興会, 1992 - 柏原啓一著,『総合人間学』,日本放送出版協会, 2002. - 茅野良男著,『哲学的人間学』,塙書房, 1969 - 金子晴勇著,『人間学としての哲学』,世界思想社, 1999 - L.スティーヴンスン著,川澄英男訳,『人間本性にかんする七つの理論』, 未来社, 1982 - A.J.ヘシェル著,中村匡克訳,『人間とは誰か』,日本基督教団出版局, 1977