近世哲学史*
文学部 - 哲学科
HPH22600
コース情報
担当教員: 川口 茂雄
単位数: 4
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火4, 木3
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
定期試験
定期試験期間中
中間試験
授業期間中
その他
授業の内容を,日ごろからしっかりと手書きで筆記し,復習に努めること。 また,余力があるときには,予習にもある程度労力を配分すること。
詳細情報
概要
17世紀ごろから20世紀初頭までの西洋哲学思想を概観する。 かなり幅広い時代を扱う授業となる。知識面の学習を相当な量でおこなうと同時に,アクティヴ・ラーニング形式を組み合わせて,考え方や,理解したことを言語化して表現する力を養う。期末テストに加えて,学期途中にも小レポート提出を盛り込み,知識と理解の効果的な定着をはかる。 なお,本講義は哲学科の専門科目であり,伝統的に,最大の情報量を伝達する科目でもある。そのような心構えをもって受講すること。 毎回大量の知識が供給されるので,ノートと筆記用具をしっかりと準備し,自分なりのノートをこまめに作成すること。 また,西洋史の知識が一定程度必要になる。高校程度の歴史分野の再学習は有益ないし必須である。
目標
・西洋近世・近代の哲学思想についての客観的知識を習得する。 ・西洋近世・近代の文化について,基本的な視野を獲得する。 ・西洋近世・近代哲学の専門的研究者となるための基盤を取得する。
授業外の学習
復習が重要。 教科書指定したテクストの自主的な復習・再吟味を習慣づけておきたい。 デカルト『省察』やカント『純粋理性批判』については,複数の邦訳を読み比べる習慣が大事である。
所要時間: 190分
スケジュール
- 第1回 イントロダクション(哲学史とは。哲学史の歴史について) ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがあ りうる
- 第2回 デカルト(1)誇張的懐疑
- 第3回 デカルト(2)蜜蝋の分析
- 第4回 デカルト(3)神の存在証明
- 第5回 デカルト(4)自由と虚偽
- 第6回 デカルト(5)外的世界の存在
- 第7回 ルソー(1)自然状態
- 第8回 ルソー(2)社会と情念
- 第9回 バークリー(1)熱いと冷たい
- 第10回 バークリー(2)大きさの客観性
- 第11回 小テスト
- 第12回 パスカル(1)二つの無限
- 第13回 パスカル(2)賭け
- 第14回 中間レポート
- 第15回 カント(1)アプリオリな総合判断
- 第16回 カント(2)感性論
- 第17回 カント(3)数学的アンチノミー
- 第18回 カント(4)力学的アンチノミー
- 第19回 カント(5)アンチノミーの解決
- 第20回 ここまでの振り返り
- 第21回 ニーチェ
- 第22回 バシュラール
- 第23回 レヴィ=ストロース
- 第24回 ハイデガー
- 第25回 リクール
- 第26回 アーレント
- 第27回 今学期火曜日のまとめ
- 第28回 今学期木曜日のまとめ
教科書
デカルト『省察』とカント『純粋理性批判』の日本語訳書を一種類以上準備しておくこと。以下に基準となる訳書を挙げるので,事前に購入しておくこと
省察・情念論
著者: デカルト
出版社: 中公クラシックス・2002年
純粋理性批判 上・中・下
著者: カント
出版社: 岩波文庫・1961年
参考書
現代フランス哲学入門
著者: 川口茂雄・越門勝彦・三宅岳史(編)
出版社: ミネルヴァ書房,2020年
ドイツ哲学入門
著者: 鹿島徹・川口茂雄・佐藤慶太・渡辺和典(編)
出版社: ミネルヴァ書房,2024年刊行予定
縮刷版 カント事典
著者: 有福孝岳 ほか編集
出版社: 弘文堂,2014年