哲学演習II(倫理)A

文学部 - 哲学科

HPH21500

コース情報

担当教員: 鈴木 伸国

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水2

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

10%

授業参加

40%

レポート

50%

詳細情報

概要

倫理学における「感情」の位置は,いっそう重要で,かつむずかしいものになってきています。今期はアグネス・カラードの「怒りについて」を起点とし,背景としてヒュームやストローソンの議論を参照しつつ,カラードの現代の対話者たちの討論を検討します。 テキストの要約・解説・問題提起の分担を決め,その発表をもとに討論・対話を進める。討論・対話を充実したものにするために,担当者以外の受講者も毎回テキストを精読してくることが求められる。邦訳もあるテキストを使いますが,かならず言語(英語)をもとに読んでいきます。 On Anger - Agnes Callard Freedom and Resentmen - Peter F. Strawson (「自由と怒り」) Of Morals - David Hume (『道徳について』) など

目標

(1)哲学の古典文献を読解する技法と作法を身につける。 (2)哲学の基本問題をめぐる思索の技法と作法を身につける。 (3)哲学的な討論・対話を通じて共同的に考える技法と作法を身につける。

授業外の学習

(1)授業の前に割り当てられたテキストをていねいに読み,自分の解釈と疑問を明確にし,授業中の討論・対話に参加できるように準備する。 (2)授業で明らかになった哲学的問題をねばりづよく考え,自分の見解を発表できるように準備する。 (3)発表の担当者は授業中の討論・対話を促すために要約・解説・問題提起のレジュメを用意する。 *100分の授業について少なくとも予習100分・復習100分程度の授業時間外が必要である。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. この授業について *授業の進め方,成績評価の方方法などについて説明するので,必ず出席すること。
  2. 序文
  3. 序論
  4. 第1章(1)
  5. 第1章(2)
  6. 第1章(3)
  7. 第1章をめぐる討論・対話
  8. 第2章(1)
  9. 第2章(2)
  10. 第2章(3)
  11. 第2章(4)
  12. 第2章をめぐる討論・対話
  13. 第3章
  14. 第3章をめぐる討論・対話
  15. テキストに見出される哲学的・倫理学的問題について思索し,レポートを書く。

教科書

テキストおよび関連論文について授業内で指示。

  • On Anger

    著者: Agnes Callard

    出版社: Boston Review, 2020

  • Freedom and Resentment and Other Essays

    著者: Peter. F. Strawson

    出版社: Routledge, 2008

  • A treatise of human nature

    著者: David Hume

    出版社: Clarendon Press, 2007

参考書

『道徳について』には神野慧一郎, 林誓雄訳(京都大学学術出版会, 2019)もある。

  • 怒りの哲学――正しい「怒り」存在するか――

    著者: アグネス・カラード

    出版社: ニュートンプレス, 2021

  • 自由と行為の哲学

    著者: 門脇俊介, 野矢茂樹編・監修

    出版社: 春秋社, 2010

  • 道徳について

    著者: ヒューム著,伊勢俊彦ほか訳

    出版社: 法政大学出版局, 2019

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