フランス語IIB*

文学部 - 哲学科

HPH20400

コース情報

担当教員: 柴田 惠美

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火5, 金5

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

20%

授業参加

30%

授業内期末試験

授業期間中

50%

その他

基本的には,講読は1~2回で1課,文法は2~3回で1項目修了するくらいの進度で授業を展開していく予定です。読解に関しては,決められた文献を,あらかじめ立候補していた学生及び全員が訳しておくことが必要です。また,学生自身の希望する教材が入る場合には,扱う文献の資料を指定期日までに担当教員あてにメール添付で送っていただくのが基本です。 出席状況,課題に取り組む姿勢などによる授業参加度,文法及び読解テスト(読解テストに関しては辞書持ち込み可)によって成績をつけます。 各自テクストを購買などへの申し込みによって用意しておくこと。テクストの他に扱うプリント教材については,学生の希望も聞きつつ授業内に順次決めていきます。 個人的に何か困ったこと,質問などがありましたら,以下の私の公開アドレスまでメールを送ってください。 [email protected]です。

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詳細情報

概要

フランス語IIAに引き続き,ツールとしてのより高いレベルの文法力,フランス語力の獲得を目指すと共に,読解力にさらに磨きをかけていきます。本格的な哲学文献の読解の前段階として,教科書その他に編集された17~20世紀それぞれの時代と著者の特性が表された短い文章を読み取っていきます。 講読の授業に関しては,指定したテクストの他に,各担当教員及び希望する学生が選択した文献の抜粋をプリントした副教材が加わります。なお,講読の各授業回に指定されているテクストやプリント教材は,授業進度や学生の希望にそって,多少入れ替わったり変更される場合があります。 テクスト・副教材とも,扱う文献の和訳は全員が準備しておくことが前提ですが,基本的には,各回,担当者を決め,その回の担当者が,訳文・要約・文法事項・語彙・考察(疑問点)などをレジュメにまとめ,それを資料として受講者全員に配布することになります。和訳だけでなく,何を聞かれても対応できるよう構文・訳語の解説を和訳の下にまとめておくことが必須です。一方,担当者以外の受講者は,担当者の訳文と自分が作成した訳文とを照らし合わせ,読解の違いについてディスカッションができるよう,自分の意見を整理しておくことが必要です。原則的には,こうした担当学生の発表内容に即して教員が質問をしたり,他の学生の意見を聞いたり,解説をおこなったりしていくという方式で授業が進められていきます。こうすると,一人一人の頭の中が整理され,教授側も問題点を解説しやすくなり,一人一人の実践力も養われるのです。 文法の授業に関しては,授業中に特定の文法事項の説明を教員が行い,学生には,指定された練習問題を次回の授業時までに解いてきてもらうという課題が出され,答え合わせと教員による解答解説が行われます。なお,授業は,火曜日を柴田惠美,金曜日を白川理恵が担当します。100分の授業時間のうち,原則的には文法が40分,講読が60分という割合です。

目標

文法力を中心とするフランス語の実践力を身につけると共に,哲学専門書に本格的に取り組む前段階として,種々のフランス語の文献にあたります。 何人かの著者の作品に関してある程度まとまった分量の文章に向き合うことで,習得した文法力を生かしつつ文章の構文を把握し,全体の意味を理解した上で内容にそった訳語を辞書の中から的確に選ぶという判断力をつけることができるようになります。 最終的に,17~20世紀それぞれの時代の著作の主張点を正しく捉える力の獲得を目指すことがこの授業の目標です。

授業外の学習

講読の授業に関しては,指定されたフランス語文献の和訳と,和訳に用いた語彙,言い回し,構文の説明を,予習としてまとめておくこと。そして,解説を聞いた後には,新出の単語の意味,構文などの使い方をよく復讐しておくことが課題です。 また,文法の授業に関しては,前回の授業時に習得した文法を復習し,その範囲に属する,教科書あるいは副教材のプリントの問題を次回までに全員が解いておくことが復習としての基本的な課題となります。 予習・復習にかかる時間には個人差があると思いますが,文献の復習及び文法の復習,課題の取り組みには,それぞれ1時間半から2時間程度を目安にすると良いでしょう。

所要時間: 予習には90分,復習には120分が必要でしょう

スケジュール

  1. ガイダンス 春学期の文法項目の復習
  2. 動詞の働き 直説法前未来の用法と活用形 ディドロ『百科全書』
  3. 不定代名詞 不定代名詞と不定形容詞 ディドロ『1763年のサロン』
  4. 動詞の働き 直説法単純未来と前未来の用法と活用形のまとめ カミュ『異邦人』
  5. 代名動詞 再帰代名詞と代名動詞の現在形 ジオノ『木を植える人』
  6. 動詞の働き 直説法大過去の用法と活用形 プリント教材 学生の希望による
  7. 代名動詞 代名動詞の複合過去形と過去分詞の性・数一致 コンディヤック『人間認識起源論』
  8. 動詞の働き 直説法大過去の用法と活用形 プリント教材 学生の希望による
  9. 代名動詞 代名動詞の命令形 ベンジェルーン『娘に語るラシスム』
  10. 動詞の働き 直説法複合過去・半過去・大過去の用法のまとめ ジロドゥー『トロイ戦争は起らない』
  11. 受動態 受動態の現在形と複合過去形 ルソー『孤独な散歩者の夢想』
  12. 動詞の働き 条件法の用法と活用形 プリント教材 学生の希望による
  13. 関係代名詞 複合形 ルソー『社会契約論』
  14. 動詞の働き 条件法の用法と活用形 プリント 学生の希望による
  15. 関係代名詞 その他の使い方と関係代名詞のまとめ ヴォルテール『寛容論』
  16. 動詞の働き 条件法の用法と活用形 ヴォルテール『カンディード』
  17. 接続法 接続法の用法と現在形 デリダ『グラマトロジーについて』
  18. 動詞の働き 条件法のまとめ バルト『表徴の帝国』
  19. 接続法 接続法の用法と過去形 コンドルセ『女性の市民権の承認について』
  20. 直接話法と間接話法 バルト『表徴の帝国』
  21. 接続法 接続法の半過去形とまとめ コント『実証的精神論』
  22. 直接話法と間接話法 プルースト『失われた時を求めて』
  23. その他の時制 単純過去 ラ・フォンテーヌ『寓話』
  24. その他の代名詞について ドゥルーズ『シネマ2』
  25. その他の時制 前過去 レヴィ=ストロース『野生の思考』
  26. その他の代名詞について モーリス・パンゲ『自死の日本史』
  27. まとめと総復習
  28. 総括

教科書

①『レクチュールの冒険』 朝日出版社 2005 (必要に応じ,教科書掲載外の希望文献のプリント教材を入れます) ②『新・コンタクトABC』朝日出版社 2018 ①・②のいずれも学内の紀伊国屋書店で購入することができます。

    参考書

    • 『ふらんす語文法問題の全て』

      著者: 西川 義治

      出版社: 第三書房

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