フランス語IIA*

文学部 - 哲学科

HPH20300

コース情報

担当教員: 柴田 惠美

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火5, 木5

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

20%

授業参加

30%

授業内期末試験

授業期間中

50%

その他

講読は1~2回で1課,文法は2~3回で1項目修了するくらいの進度で授業を展開していく予定です。読解に関しては,決められた文献を,あらかじめ立候補していた学生及び全員が訳しておくことが必要です。また,学生自身の希望する教材が入る場合には,扱う文献の資料を指定期日までに担当教員あてにメール添付で送っていただくのが基本です。 出席状況,課題に取り組む姿勢などによる授業参加度,文法及び読解テスト(読解のテストに関しては辞書持ち込み可)によって成績をつけます。 各自テクストを購買などへの申し込みによって用意しておくこと。テクストの他に扱うプリント教材については,学生の希望も聞きつつ授業内に順次決めていきます。 個人的に何か困ったこと,質問などがありましたら,以下の私の公開アドレスまでメールを送ってください。 [email protected]です。

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詳細情報

概要

フランス語は特にヨーロッパの上流階級において外交語としての役割を果たしてきた歴史を持ち,国際連合,ユネスコ,ヨーロッパ連合などの様々な国際機関で用いられ,国際オリンピックの公用語ともなっています。ヨーロッパはもとよりアフリカ西北部の多くの国々,カナダ,アメリカやアジアの旧自治領など広範囲に渡る国や地域で話されています。 さらに,デカルトやパスカル,サルトル,ヴォルテール,ベルクソンなど哲学史上も無視できない著名な哲学者の思想をより深く理解するには,フランス語による原典の読解が不可欠となるでしょう。 フランス語IIでは,より高いレベルの読解力,文法力の獲得を目指しつつ,本格的な哲学文献の読解の前段階として,多少難しいものも含め,種々の文章を読解していこうと考えています。 講読教材としては,指定したテクストの他に,担当教員が選択した文献の抜粋をプリントした副教材が加わります。なお,読解の各授業回に指定されているテクストやプリント教材は,授業進度や学生の希望にそって,多少入れ替わる場合があります。 テクスト・副教材とも,扱う文献の和訳は全員が準備しておくことが前提ですが,基本的には,各回,担当者を決め,その回の担当者が,訳文・要約・文法事項・語彙・考察(疑問点)などをレジュメに まとめ,それを資料として受講者全員に配布することになります。和訳だけでなく,何を聞かれても対応できるよう構文・訳語の解説を和訳の下にまとめておくことが必須なのです。一方,担当者以外の受講者は,担当者の訳文と自分が作成した訳文とを照らし合わせ,読解の違いについてディスカッションができるよう,自分の意見を整理しておくことが必要です。原則的には,こうした担当学生の発表内容に即して教員が質問をしたり,他の学生の意見を聞いたり,解説をおこなったりしていくという方式で授業が進められていきます。こうすると,一人一人の頭の中が整理され,教授側も問題点を解説しやすくなり,一人一人の実践力も養われるのです。 文法の授業に関しては,授業中に特定の文法事項の説明を教員が行い,学生には,指定された練習問題を次回の授業時までに解いてきてもらうという課題が出され,答え合わせと教員による解答解説が行われます。なお,授業は,火曜日を柴田惠美,木曜日を峰尾公也が担当します。100分の授業時間のうち,原則的には,文法が40分,講読が60分という割合です。

目標

フランス語IIは,初級程度のフランス語を習得した学生向けの授業です。この授業によって,文法力を始めとするツールとしてのフランス語力に磨きをかけると共に,習得した文法力を生かしつつ文章の構文を正確に把握し,全体の意味を理解した上で内容にそった訳語を辞書の中から的確に選ぶ能力が得られます。その結果,16・17~20世紀それぞれの時代と著者の特性が表れた短い文章を柱に,種々の文章を読み解く力を向上させていくことができるようになるのです。 最終的に,17~20世紀それぞれの時代の著作の主張点を正しく捉える力の獲得を目指することがこの授業の目標です。

授業外の学習

講読の授業に関しては,指定されたフランス語文献の和訳と,和訳に用いた語彙,言い回し,構文の説明を,予習としてまとめておくこと。そして,解説を聞いた後には,新出の単語の意味,構文などの使い方をよく復讐しておくことが課題です。 また,文法の授業に関しては,前回の授業時に習得した文法を復習し,その範囲に属する,教科書あるいは副教材のプリントの問題を次回までに全員が解いておくことが復習としての基本的な課題となります。 予習・復習にかかる時間には個人差があると思いますが,文献の復習及び文法の復習,課題の取り組みには,それぞれ1時間半から2時間程度を目安にすると良いでしょう。

所要時間: 予習には90分,復習には120分が必要でしょう

スケジュール

  1. ガイダンス フランス語の綴りの読み方の基本の復習 文の構造
  2. ガイダンス 基本の復習
  3. 文の構造 ラ・ロシュフーコー 『箴言集』より「死」「友情」「幸福」についての箴言 ーネオ・ストイシスムとエピキュリスムの観点からー
  4. 直説法現在の用法と活用 デカルト『方法序説』
  5. 疑問代名詞 ラ・ロシュフーコー 『箴言集』より「死」「友情」「幸福」についての箴言 ーネオ・ストイシスムとエピキュリスムの観点からー
  6. 直説法現在の用法と活用(動詞の目的補語の取り方) デカルト『方法序説』
  7. 関係代名詞 単純形 パスカル『パンセ』 ージャンセニスムの観点からー
  8. 直説法現在の用法と活用(動詞の目的補語の取り方) ルソー『人間不平等起源論』
  9. 関係代名詞 単純形 パスカル『パンセ』 ージャンセニスムの観点からー
  10. 人称代名詞(直接目的補語・間接目的補語) ルソー『人間不平等起源論』
  11. 関係代名詞 単純形 モリエール『人間嫌い』
  12. 人称代名詞(直接目的補語・間接目的補語) 学生の希望する文献
  13. 動詞の働き 複合過去形の用法と作り方 モンテスキュー『ペルシア人の手紙』
  14. 人称代名詞(直接目的補語・間接目的補語) 学生の希望する文献
  15. 動詞の働き 複合過去形の用法と作り方 ヴォルテール 『哲学書簡』
  16. 中性代名詞 学生の希望する文献
  17. 動詞の働き 複合過去形と過去分詞の一致について ボーマルシェ 『フィガロの結婚』
  18. 中性代名詞 ベルクソン『意識の直接与件に関する試論』(『時間と自由』)
  19. 動詞の働き 半過去の用法と活用規則 学生の希望する文献
  20. 現在分詞とジェロンディフ ベルクソン『意識の直接与件に関する試論』(『時間と自由』)
  21. 動詞の働き 半過去の用法と活用規則 学生の希望する文献
  22. 現在分詞とジェロンディフ サルトル『実存主義とはヒューマニズムである』
  23. 動詞の働き 単純未来の用法と活用規則 スタンダール『赤と黒』
  24. 命令形 サルトル『実存主義とはヒューマニズムである』
  25. 動詞の働き 単純未来の用法と活用規則 サルトル『嘔吐』
  26. 命令形 サルトル『実存主義とはヒューマニズムである』
  27. まとめと総復習
  28. 総括

教科書

①『レクチュールの冒険』 朝日出版社 2005 (必要に応じ,教科書掲載外の希望文献のプリント教材を入れます) ②『新・コンタクトABC』朝日出版社 2018 ①・②のいずれも,学内の紀伊国屋書店で購入することができます。

    参考書

    • 『ふらんす語文法問題の全て』

      著者: 西川 義治

      出版社: 第三書房

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