国際看護学実習
総合人間科学部看護学科4年次(目白)
HNU65100
コース情報
担当教員: 吉野 八重
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: その他
形式: 対面授業
レベル: 400
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
レポート
定期試験
定期試験期間中
授業内期末試験
授業期間中
中間試験
授業期間中
小テスト等
その他
0.0%
詳細情報
概要
開発途上国での国際協力活動に携わる看護職だけでなく,日本国内の医療機関に勤務する際にも,看護職の異文化コンピテンシーの強化が求められるようになってきた。国連の持続可能な開発目標(SDGs)に掲げられた「公平な医療へのアクセスの実現」に向けて看護職が果たす役割は大きい。全医療人材の中で50%以上を占める最大の専門職集団である看護職は,マイノリティ,貧困層などの社会的弱者がおかれている状況に関する包括的知識と理解,共感,擁護するために高度な知識や技術が求められる。本実習では開発途上国特有の社会・保健医療システム,疾病構造,教育制度,看護業務,ケアのあり方が,人々の健康の社会的決定要因,受療行動にどのような影響をもたらすのか,また,文化を超えた普遍的な看護師の役割についての理解を深めること,適性技術の活用に関する実際を見聞することを目的とする。またチベット医学の流れを持つモンゴル伝統医学の統合医療としての人間の捉え方,観察手法,アセスメントについて,実際に学ぶ。さらに大学卒業後の長期的なキャリアプラン・キャリア開発に向けた自身の課題についてを考える機会とする。
目標
1.開発途上国の保健医療システムと看護政策,教育について,学ぶ。 2.開発途上国の人々の健康と疾病のとらえ方,健康ニーズ,保健医療サービスへのアクセスの状況,および阻害要因となるものについて学び,解決策を考察する。 3.開発途上国における保健医療上の問題点,看護実践の困難さ,看護師の業務上の責任や役割の相違・共通点,その背後にあることについて学ぶ。 4.統合医療(Complementary and Altenative Medicine: CAM)とモンゴルの伝統医学における統合体としての人間の捉え方,観察,アセスメント手法を学ぶ。 5.将来,開発途上国でのキャリアを開発するために必要となる能力,課題について明らかにし,自己の課題を見出す。
授業外の学習
1.モンゴルの保健医療システム,統計データ,看護教育,看護職の役割・機能等に関する事前学習 2.現地開催する国際ワークショップで発表用英語プレゼンテーション資料作成,練習 3.実習で訪問予定の関係施設に関する事前学習(グループワーク) 4.帰国報告会におけるプレゼンテーション
所要時間: 国際看護の実習期間中(現地)は,記録やまとめのために日々2時間程度の自己学習を行うこと
スケジュール
- 事前オリエンテーション 渡航手続き,諸注意 *事前学習,海外実習の日程・内容は国際感染症や,渡航先の関係機関との調整などにより変更の可能性がある。
- 事前学習 グループワーク課題と進め方 現地での実習の準備(健康教育など)
- 現地実習 国立母子保健センター,モンゴル―日本病院(三次レベル シャドーイング)
- 現地実習 遠隔地域の診療所,巡回医療(見学実習)
- 現地実習 県立病院(二次レベル シャドーイング)
- 現地実習 遠隔地域の老人,障がい者センター訪問見学
- 現地実習 モンゴル国立大学看護学部との国際ワークショップ開催,交流
- 現地実習 モンゴル伝統医学(統合医療)における人間の捉え方に関する講義と演習(観察手法,アセスメント)
- 現地実習 モンゴル人の文化と生活(ゲル宿泊体験)
- 現地実習 モンゴル看護協会(講義)
- 現地実習 JICAモンゴル事務所
- 現地実習 モンゴル保健省看護課
- 現地実習 まとめカンファレンス 国際保健,国際看護のキャリア開発について
- 帰国報告会 プレゼンテーション まとめ
- 【授業のコマ数を補てんするための自己学習課題】 開発途上国や日本国内の外国人への看護活動を行う際に必要となる「異文化コンピテンシー」とは何か。それを強化するために,今,自分ができることはどのようなことか考えてみましょう(800文字以内にまとめて提出)。
教科書
必要に応じて,関連資料,論文等を提示する
参考書
書籍情報はありません。