メディアと社会Ib(表現の自由と人権)
文学部 - 新聞学科
HJN66800
コース情報
担当教員: 河原 理子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水1
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
レポート
その他
欠席を6回以上した場合は不合格になります。
詳細情報
概要
長く新聞記者をしてきた講師の経験を共有しながら,表現の自由と人権について,ジャーナリズム倫理を視野に入れつつ,実践的に考えます。 聞くこと自体が容易ではないこともありますし,どこまでどのように表現すべきか悩むこともあります。唯一の正解があるわけではない事象が多いので,グループワークなどを取り入れて意見交換しながら進める予定です。積極的に発言してください。 ゲストをお招きする回も予定しています。 毎回,原則として授業時間内にリアクションペーパーを書いてもらいます。 レポートについては追って指示します。
目標
表現の自由と人権について,現在および過去のトピックを知り,多角的に考えられるようになる。 さらに,次のような点を目指します。 ①偏見をうけがちな少数派の人や,声が伝わりにくい人々の尊厳の問題に着目し,見過ごされがちな人権があることを意識できるようになる。②当事者が直面する課題を社会で共有するために,どんな接し方,伝え方がありうるのか,考えを深める。③「公正な社会」をつくるために自分は何ができるかを考え,表現の規制や自律について,自分なりの意見を持ち,表現する。
授業外の学習
日々の国内外のニュースに目を通しましょう。関心のあるテーマは,一つのニュースソースに頼らずに,複数をチェクしましょう。 参考文献や授業で示した資料を読み,授業で扱ったテーマに関連する本,映像,報道,講演会や論文などに触れて視野を広げましょう。疑問点は忘れないうちに調べましょう。
所要時間: 授業1回あたり190分以上
スケジュール
- ガイダンス *以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがあり 得る。
- 犯罪被害者と取材
- 日常にひそむ問題を可視化する ハンセン病,強制不妊手術
- ジェンダーと表現 (ゲストから報道機関の取り組み例を聞く)
- 事実と真実 松本サリン事件
- インタビューの基本 聞く態度
- 取材を受ける側の体験を聞く (ゲスト)
- 映像にできること 過酷な現実をどう伝えるか
- フレームの外の現実 「ハゲワシと少女」再考
- SNS時代の表現の自由
- 戦争と検閲 ある作家の経験から
- 記者は国籍を超えられるか HIROSHIMA
- モデル小説とプライバシー
- レポート講評とまとめ
教科書
必要に応じて資料を配布します。
参考書
『〈犯罪被害者〉が報道を変える』
著者: 高橋シズヱ・河原理子編
出版社: 岩波書店・2005
『戦争と検閲 石川達三を読み直す』
著者: 河原理子
出版社: 岩波新書・2015