時事問題研究特殊IIb(国際)
文学部 - 新聞学科
HJN53900
コース情報
担当教員: 田中 則広
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水3
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
授業参加
リアクションペーパー
レポート
詳細情報
概要
2024年の国際社会は数々の困難に直面している。ウクライナ侵攻をきっかけに世界全体にとって深刻な安全保障上の脅威となったロシア。戦争の長期化によって食料の供給不足,原油や天然ガスなどのエネルギー問題が表面化し,私たちの身近な生活にも食料品や燃料価格の高騰などといったマイナスの影響が出ている。 また,パレスチナのガザ地区でも,イスラエル軍による地上侵攻や空爆によって,民間人の犠牲に歯止めがかからない状態が続いている。 これらの紛争は,バイデン大統領とトランプ前大統領の再戦となりそうな,11月のアメリカ大統領選挙の行方を左右すると同時に,選挙の結果が,国際情勢の今後に多大な影響を及ぼすことにもなる。 この他,1億人を突破した世界の難民の数,世界各地で猛威を振るう異常気象,日本の周辺に目を向けると,そこには「台湾有事」をめぐる米中の攻防や,ミサイル技術を急速に進化させている北朝鮮の存在など,課題が山積している。 本講義では,国際社会が抱える問題を取り上げながら,「最新の世界の動きをどのように読み解くべきか」「日本としてはどうしたらよいのか」といった視点を常に持つことができるよう心掛ける。 講義形式を基本としつつも,時にはアクティブ・ラーニングの一環としてディスカッションを行い,受講生の皆さんにコメントを求めていく。毎回,出欠確認を兼ねたリアクション・ペーパーの提出を必須とする。
目標
政治,経済にかかわらず,世界で起きている事象を的確に把握し,その原因や背景について適切な考察ができるようになることを目標とする。 あわせて,そうした世界の事象と日本とのつながり,今後の影響,見通しなどについて,思考を深める能力を体得できるようにしたい。
授業外の学習
多くのメディアに接し,ひとつの事柄について複数の報道に目を通しておくこと。また,こうした作業の中で,興味・関心分野を獲得していくことを期待する。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション(教員による自己紹介,授業スケジュールの説明など) ※授業で扱う内容は,国際情勢を見ながら決定していくことになる。参考までに2023年度に取り上げた事例を一部修正して列挙する。
- 時事問題事例① 「ナゴルノ・カラバフ問題」
- 時事問題事例② 「イランの人権活動家にノーベル平和賞」
- 時事問題事例③ 「パレスチナ情勢 第1回」
- 時事問題事例④ 「パレスチナ情勢 第2回」
- 時事問題事例⑤ 「世界のテロ発生状況」
- 時事問題事例⑥ 「報道の自由度ランキングに見る日本のメディアの課題」
- 時事問題事例⑦ 「北朝鮮による日本人拉致問題」
- 時事問題事例⑧ 「米中・日中首脳会談」
- 時事問題事例⑨ 「核兵器禁止条約 第2回締結国会議」
- 時事問題事例⑩ 「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議 (COP28)」
- 時事問題事例⑪ 「海洋プラスチックごみ問題」
- 時事問題事例⑫ 「難民問題と日本の課題」
- 時事問題事例⑬ 「2024年の10大リスク」
教科書
科目内容の性質上,教員が用意したレジュメ・資料をもとにしながら,授業を進めていくこととする。
参考書
必要に応じて随時,紹介していきたい。