国語学演習Ib

文学部 - 国文学科

HJL58200

コース情報

担当教員: 服部 隆

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火4

形式: 対面授業

レベル: 400

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

20%

レポート

40%

その他

その他40%(口頭発表),レポート40%,授業参加20%(出席状況・質疑応答・リアクションペーパー)。なお,出席が3分の2に満たない者は,評価の対象としない。

40%

詳細情報

概要

本年度は,明治時代における言文一致運動の歴史を当時の論説類を読み進めながら考える。秋学期は,明治20年頃から30年頃にかけての言文一致論をとりあげ,参加学生がその内容を紹介するとともに,歴史的な意義について報告を行う。学生各自が担当する資料は,言文一致論の歴史の一部にとどまるが,常に「言文一致とは何か」「言文一致のためには何が問題となるか」を意識しながら,授業に参加してほしい。また,言文一致論だけでなく,その実践結果となる当時の小説や論説の文体分析も奨励する。

目標

・「言文一致」を実現するには,文法・文体・表記・語彙などの側面でどのような日本語の改革が必要かが,それぞれの立場から考えられる。 ・当時の言文一致論をただしく読解し,理解できる。 ・当時の文章の文体を,言文一致論の観点から分析できる。 ・言文一致論のみならず,明治期の日本語改革の全体像を大きく把握できる。

授業外の学習

担当資料の語釈・要約を行ったうえで,そこで展開している主張について,言文一致論の歴史の中にどのように位置づけることができるか,考察を深める。あわせて,当時の小説・論説の文体を言文一致論の観点からどのように分析すればよいか,その方法を考える。そのうえで,自身の発表,および他の学生の発表も参考にしながら,最終的な調査・考察をレポートの形で報告する

所要時間: 190分

スケジュール

  1. テーマの説明 ※以下に入れた資料名,および発表のスケジュールは現時点での予定であり,受講者数や授業の進捗状況などにより変更することがありうる。
  2. 作業方法の概説
  3. 発表1(日本普通文如何)
  4. 発表2(駁言文一致論/日本普通文ノ前途)
  5. 発表3(国語の本体……/言文一致論概略)
  6. 発表4(言語取調処設立趣旨/日本文章の将来/山田美妙大人の小説)
  7. 発表5(不知庵大人の御批評を……/「あひびき」を読んで/日本俗語文法論……)
  8. 発表6(小説八宗/文章符号の解釈/言文論)
  9. 発表7(訳本「罪と罰」・「罪と罰」/明治今日の文章/標準語に就きて)
  10. 発表8(文学上の新事業/漢文全廃を論じて……/時文の句読法)
  11. 発表9(福澤全集緒言/小説文体意見/小説の諸文体の得失)
  12. 発表10(小説文体論/雅俗折衷体/今の小説家の文体)
  13. 発表11(国文論/論文家の文体/言文一致)
  14. まとめ

教科書

担当資料は,Moodle上で配付する予定。

    参考書

    第1回の授業で,必要な参考文献を適宜紹介する。

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