近代文学演習IIIb

文学部 - 国文学科

HJL58000

コース情報

担当教員: 大塚 常樹

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 木3

形式: 対面授業

レベル: 400

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

5%

授業参加

5%

リアクションペーパー

20%

その他

演習での発表内容(レジュメの内容充実度と口頭発表および質疑応答の内容)。なお,単位取得に必要な出席は65%以上とします。遅刻は30分までとし2回遅刻で一回欠席とします。参加者全員に期間中に2回リアクションペーパーを提出していただきます。

70%

詳細情報

概要

詩は言葉の力を最大限発揮した芸術である。使われる日本語の種類(文語や口語,方言等),文字(漢字,ひらがな,カタカナ,記号,空白,タイポグラフィー),題名,形式(定型,自由詩,短詩,散文詩,ソネット),音楽性(リフレイン,韻,オノマトペ,音数律),感覚(視覚聴覚嗅覚味覚身体感覚),イメージ連関(縁語,範列,転喩),比喩(メタファー,提喩,諷喩,換喩),語り(対話,命令形,疑問形,反語,感嘆),美学(イロニー,本歌取り,メルヘン,共感覚),題材の選び方等がある。これらの機能をどのように駆使して,私たち読者にメッセージを効果的に伝えるか,これは文学総てに言えることではあるが,詩は凝縮して示す芸術であり,詩を通して考えてみたい。

目標

日本近現代詩の表現の特徴とその変遷を理解する。言葉の様々な機能について目覚める。

授業外の学習

扱われる作品の構造や表現について自分なりに考えておく。作者や作品について基本情報を入手しておく。Moodleに揚げられた発表レジュメを予め読んでおく。詩の様々な機能について『現代詩大事典』(三省堂)内の「詩の音楽性」「詩の視覚性」「メタファー」「比喩と象徴」等の記述(大塚常樹執筆)を読んでおく。発表者は先生から指摘された問題点や質問ついて再考して演習中またはリアクションペーパーで回答する。参加者は各演習発表について自分で感じたこと思ったことをまとめ,リアクションペーパーに書き込み,それに対して先生がコメントしたフィードバックを読んで自分なりに考える。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ガイダンスを行う。扱う作品,分析する項目などを確認する。 参加確認と担当作品,発表スケジュールを決める。
  2. 教員が,詩とは何かについて講義をする。
  3. 教員が特定の詩人の作品についてモデル発表をする。
  4. 以後は学生の発表。一回に2人ないし3人。以下の詩人の教員が指定した詩作品を扱う。 蒲原有明 高村光太郎 与謝野晶子
  5. 北原白秋 室生犀星
  6. 萩原朔太郎
  7. 宮沢賢治
  8. 三好達治 田中冬二 北川冬彦
  9. 中原中也
  10. 立原道造 伊東静雄
  11. 金子光晴 村野四郎 小野十三郎
  12. 茨木のり子 石垣りん 新川和江など戦後の女性詩人
  13. 吉野弘 谷川俊太郎,入沢康夫,長谷川龍生など戦後の男性詩人
  14. 教員が2024年にふさわしいテーマで,関連する詩について解説する

教科書

詩の本文は教員が用意する。

    参考書

    • 『日本名詩集成』

      出版社: 學燈社。1996

    • 『日本の詩歌』シリーズ

      出版社: 中央公論社(中公文庫)。1975

    • 『展望 現代の詩歌Ⅰ~Ⅳ』

      出版社: 明治書院。2007

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