近代文学演習Ia

文学部 - 国文学科

HJL57500

コース情報

担当教員: 高橋修

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火2

形式: 対面授業

レベル: 400

アクティブラーニング: あり

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

15%

授業参加

20%

リアクションペーパー

15%

レポート

50%

詳細情報

概要

夏目漱石の『三四郎』をとりあげ,当時の社会的文化的ネットワークを念頭におきながら熊本出身の青年・三四郎と新しい女・美禰子との恋愛(のようなもの)を読み解きます。そこには20世紀に入ったばかりの,明治の青春のありようが浮かび上がってくると思われます。それは想像より身近な世界に見えます。また,この小説を精読することをとおして,「近代文学」を読むためのノウハウを学びます。

目標

・文学やことばについて,研究すべき自分のテーマを明確に見つけ出すことができるようになる。(思考・判断・表現) ・文学やことばについてより深い知識を身につけることができている。(知識・理解) ・自分のテーマについて説得力ある意見を述べ,また他人の発表について積極的に意見を述べる事ができるようになる。(関心・意欲・態度) ・レポートの書き方がしっかりと身についている。(技能)

授業外の学習

次回の授業で取り上げる章をよく読んで感想をまとめ, 指定の時間までにネットで提出する。発表が当たっている場合は,当該箇所を調べ,レジュメを作成する。最後に提出するレポートを念頭において,構想を立てておく。

所要時間: 予習・復習合わせて190分以上

スケジュール

イントロダクション(授業の進め方の説明,発表分担を決める) 「近代文学」とはどのようなジャンルなのか。第一章の購読と解説――車中の出来事,二つの出会い,物語の出発点。
『三四郎』第１章を読む。 ――車中の出来事,二つの出会い,物語の出発点事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』2章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第２章を読む。 ――都市空間のなかで組み替えられる三四郎事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』3章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第３章を読む。 ――大学の授業開始,与次郎との出会い事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』4章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第４章を読む。 ――三四郎における三つの世界の誕生 ――広田先生の引っ越し事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』5章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第５章を読む。 ――菊人形見物とストレイシープ事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』6章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第６章を読む。 ――新時代の青年,運動会での出来事。事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』7章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第７章を読む。 ――優美なる露悪家,美禰子をめぐって事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』8章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第８章を読む。 ――鏡のなかの美禰子,描かれる美祢子事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』9章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第９章を読む。 ――精養軒の懇親会での出来事 ――野々宮さん宅を訪れる,よし子の縁談事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』10章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第10章を読む。 ――運命に翻弄される三四郎 ――絵画のなかの美祢子像事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』11章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第11章を読む。 ――広田の暗い部分,物語の輻輳化事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』12章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第12章を読む。 ――演芸会の晩,劇中劇としてのハムレット事後授業の整理と問題点の確認。事前夏目漱石『三四郎』13章を読んで感想をまとめる。
『三四郎』第13章を読む ――絵画「森の女」をめぐって。批評家としての三四郎。ストレイシープ。事後授業の整理と問題点の確認。レポートの準備。

教科書

夏目漱石『『三四郎』(新潮文庫,平成23年改版以降のもの)

参考書

授業時に紹介します。