漢文学基礎
文学部 - 国文学科
HJL10710
コース情報
担当教員: 福井 辰彦
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木2
形式: 対面授業
レベル: 100
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
その他
・小課題:30% ・試験:70% ※10回以上の出席,8回以上の小課題提出,2回の授業内試験受験を単位認定の必須条件とする。
詳細情報
概要
大学で専門的に国語学・国文学を学ぶ上で,漢文読解能力は不可欠である。 国語学・国文学においては,資料や作品を正しく読み解くことが何より肝要であり,漢文については自力で正確な訓読,口語訳ができなければならない。その意味で,選択式の問題を強く意識した高等学校までの漢文学習の態度は,根本的に改められなければならない。 本講義では,漢文を「古典中国語」,すなわち外国語として意識し直し,その文法構造に着目しながら読み解く術を学ぶ。また,その一方で,日本語や日本文学・文化と切り離すことのできない「訓読」の意義を理解し,その能力を涵養する。 様々な分野・形式の詩文を読めるよう,中国の伝統的な図書分類である四部分類(これについては授業で解説する)の各部から2,3点ずつを選びテキストとする。 授業はおおむね以下のように進める。 ①その回のテキストについて解説を聞き,その概要を理解する。 ②テキスト(原文,訓読,訳)を読む。訓読・訳には所々空所があるので,それを自分で埋めてゆく。 ③テキスト本文について解説を聞く。意味・内容だけでなく,一文一文の読み方についても学ぶ。特に空所については,自分の訓読・訳を修正する。 ④毎回,授業で取り上げた語法,句法等に関わる小課題を課すので,期日までにMoodleに提出すること。 10回以上の出席,8回以上の小課題提出,2回の授業内試験受験を単位認定の必須条件とし,小課題と試験に拠り成績評価を行う。
目標
・漢文を「中国古典語」と意識し直し,文法構造に着目して読解する態度を身につける。 ・漢文の基本的な文法・語法を理解する。 ・漢文訓読の重要性・意義を理解する。 ・漢文を訓読・口語訳する能力を身につける。 ・四部分類について理解する。 ・様々な分野・形式の漢詩文に親しむ。
授業外の学習
・毎回,授業で取り上げた語法,句法等に関わる小課題を課す。 ・試験では授業で扱ったテキストの訓読・口語訳を問うので,全文を訓読・口語訳できるよう,十分に復習しておくこと。 ・復習の方法としては,以下を強く推奨する。 ➀テキスト原文を,2~3行おきにノートに写す。 ②行間に,訓読・口語訳を書き入れる。 ③授業プリント等で答え合わせをする。 ④特に,読めなかった漢字,分からなかった語句,句法などについて,辞書や高等学校までの参考書などを参照し,学習する。
所要時間: 200分以上
スケジュール
- 漢文の基礎知識,漢文の文法1(一部,内容,日程を変更する可能性がある。)
- 漢文の文法2
- 『論語』 ※以下,取り上げる書物については,一部変更の可能性あり。
- 『孟子』
- 『荘子』
- 『韓非子』
- 試験1 四部分類について
- 試験1解説 『史記』1
- 『史記』2
- 『唐書』
- 『古文真宝』
- 『三体詩』『唐詩選』
- 試験2 日本の漢文学1
- 試験2解説 日本の漢文学2
教科書
適宜プリントを配布する。 なお,漢和辞典は,角川書店『新字源』,三省堂『漢辞海』のいずれかを各自手元に置くことが望ましい。
参考書
講義中に紹介する。