近代文学基礎
文学部 - 国文学科
HJL10310
コース情報
担当教員: 高橋 修
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水2
形式: 対面授業
レベル: 100
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
15%
授業参加
15%
リアクションペーパー
20%
レポート
50%
詳細情報
概要
芥川龍之介の中期の短編小説を取り上げながら,「近代文学」とはどのようなジャンルなのかを考えます。 芥川の中期は,芥川がみずから述べるように新しい作風への脱皮の時期で,『羅生門』『鼻』などの歴史物から現代物へと大きく舵が切られました。小説執筆の「自動作用」(マナリスム)からの脱却とされる芥川の新しい試みとはいかなるものか。同時代の他の作品と絡めながら考えていきます。 具体的には『鼻』『蜜柑』『疑惑』『舞踏会』『秋』『南京の基督』『藪の中』などを取り上げ,芥川文学の魅力に触れるだけでなく,「近代文学」がもつ問題性も明らかにしたいと思います。
目標
・日本の近代小説を味読するためのしっかりとした基礎力を身につける。(幅広い教養) ・また,日本の近代文学についての基礎的教養を養う。(幅広い教養) ・文学を楽しむことをとおして,自分を見つめ直す力を育み,さらに日本文化の歴史・日本人の感性についての理解を深める。(幅広い教養) ・文学・文化について,さまざまなテーマでグループディスカッションし,自分なりの答えを見いだし,他者にわかりやすく言葉で表現し,説明することができ,社会への主体的な参画ができる。(課題の探究・表現)
授業外の学習
予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
所要時間: 予習(100分)復習(100分)計200分
スケジュール
- 「近代文学」とはどのようジャンルか どのような集合体か。 芥川の文学とは なぜ芥川を語ることが近代文学を語ることになるのか。 漱石の激賞の意味を考える。
- 『鼻』を読む――二つのテーマについて 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『蜜柑』を読む――「刹那の感動」とは 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『疑惑』を読む①――心の中の「怪物」 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『疑惑』を読む②――心の中の「怪物」 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『舞踏会』を読む①――明治開化期ものの世界 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『舞踏会』を読む②――明治開化期ものの世界 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『秋』を読む①――現代もののリアリズムを考える 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『秋』を読む②――現代もののリアリズムを考える 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『南京の基督』を読む①――芥川の切支丹ものを考える 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『南京の基督』を読む②――芥川の切支丹ものを考える 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『藪の中』を読む①――「藪の中」の暴力性を考える 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『藪の中』を読む②――「藪の中」の暴力性を考える 予習 次の時間に取り上げる作品を読んで感想を書いて提出する。 復習 授業内容の整理と問題点の確認。
- 『桃太郎』を読む――パロディの喚起力を考える 復習 授業内容の整理と問題点の確認。レポートの準備。
教科書
ちくま文庫『芥川龍之介全集』第3巻
参考書
授業時に紹介します。