歴史学特講(超域史)

概要

イエズス会去りし後,近代アジアの諸地域においてカトリック布教を主導したのはパリ外国宣教会である。日本も例外ではない。幕末維新期に潜伏キリシタンを“発見”し,カトリックの再興に努めた。しかし,日本ではイエズス会ほどには知られてない。この授業ではパリ外国宣教会の布教活動の実態を解明すべく,東アジア・東南アジアの諸地域ごとに比較考察していく。外来宗教であるカトリックに対して地域を超えてみられた受容あるいは弾圧という事象を通して,アジア各地の政治・社会・文化面における特性が明らかになることだろう。

目標

(１)日本史・東洋史・西洋史の従来的枠組みにこだわらず,超域的・グローバルな視点から歴史をとらえなおす。 (２)授業中は文字資料と画像資料が適宜提示される。史資料の使用と分析の仕方について基礎的作法を習得する。 (３)英語以外の外国語(フランス語・中国語等)文献,あるいは漢文やチュノム等の現地語による史資料に親しむ。

授業外の学習

毎回の授業では複数の参考文献を必ず紹介する。それらの文献を自ら読み,思考を整理することで,予習(90分以上)と復習(100分以上)に努めてもらう。疑問点があれば遠慮なく質問することを心がけてほしい。

所要時間: 190分以上