アジア・日本史系概説III(東洋史)
文学部 - 史学科
HHT50210
コース情報
担当教員: 笹川 裕史
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 火3
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
授業内期末試験
授業期間中
70%
小テスト等
30%
詳細情報
概要
本講義は,中国近現代史の概説ですが,時間の流れに沿ったオーソドックスな通史ではなく,いくつかの主題を設定し,それを少し掘り下げながら,中国近現代史の基礎的事項と特徴を学びます。取り上げる主題は,①近代中国をめぐる国際関係,②民衆叛乱から見た中華帝国とその社会,③人物でつづる歴史の転換点,④日中戦争の遺産と中華人民共和国,の4つです。いずれも,中国近現代史を学ぶうえで,多様な論点と広がりをもった重要な主題ですので,初学者には十分に入門的役割を果たすはずです。本講義を一つの手がかりにして,歴史学の「豊かな森」に足を踏み入れてください。
目標
中国近現代史に関する基礎的な知識と見識を身につけます。
授業外の学習
(1)授業中に適宜紹介する参考書を読むこと。 (2)毎回,授業内容の予習・復習を行うこと。予習では,概説書・辞典類で基礎的な事項をあらかじめ確認し(30分),復習は,授業中に配布したプリント,小テスト等を参照しながら改めて授業内容に関する理解を深めてください(160分)。
所要時間: 190分
スケジュール
- ガイダンス *以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる
- 第一話:近代中国をめぐる国際関係(その1) ――前近代東アジアの国際関係
- 第一話:近代中国をめぐる国際関係(その2) ――近代国際関係への従属的編入
- 第一話:近代中国をめぐる国際関係(その3) ――対外主権の回復過程 小テストの実施(1)
- 第二話:民衆反乱からみた中華帝国とその社会(その1) ーー素材としての太平天国,その評価の変遷
- 第二話:民衆反乱からみた中華帝国とその社会(その2) ――太平天国の顛末とその歴史的環境
- 第二話:民衆反乱からみた中華帝国とその社会(その3) ――背景としての社会構造,比較史の視点 小テストの実施(2)
- 第三話:人物で綴る歴史の転換点(その1) ――孫文の「革命」神話と遺産
- 第三話:人物で綴る歴史の転換点(その2) ――新文化運動と胡適の生涯
- 第三話:人物で綴る歴史の転換点(その3) ――張学良と奇妙なドラマ 小テストの実施(3)
- 第四話:日中戦争の遺産と中華人民共和国(その1) ――総力戦としての一般性と特殊性
- 第四話:日中戦争の遺産と中華人民共和国(その2) ーー国民党統治区と共産党統治区の実態
- 第四話:日中戦争の遺産と中華人民共和国(その3) ーー社会主義中国への連続性 小テストの実施(4)
- 補足とまとめ 授業内期末試験の実施
教科書
テキストは毎回,授業で配付するプリント。
参考書
授業中に適宜,指示する。