ドイツ文化研究IIa

文学部 - ドイツ文学科

HGL60200

コース情報

担当教員: 尾関 幸

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 木4

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

30%

授業参加

20%

リアクションペーパー

50%

レポート

0%

定期試験

定期試験期間中

0%

授業内期末試験

授業期間中

0%

中間試験

授業期間中

0%

小テスト等

0%

その他

リアクションペーパーの内容は評価の対象となる。

0%

詳細情報

概要

ヨーロッパ大陸の造形芸術は,18世紀後半からパラダイムの転換期に入る。18世紀に急速な文化的成熟期を迎えたドイツ語圏では,各地に設立された美術アカデミーを中心に教育システムや展覧会制度が整備され,市民革命によって混乱期に入った隣国フランスの機先を制すかの如くロマン主義美術が美術の前衛を拓くことになる。対ナポレオン戦争中に高まったナショナリズムは国民国家樹立の機運を作ったが,美術においても,ギリシャ=ローマの古典主義とは異なる造形原理の探求の起点ともなった。授業ではフリードリヒやルンゲなどロマン主義を代表する画家や古典主義とゴシック様式とを使い分けた建築家シンケル,ドイツ語圏を脱してイギリスに活動の場を見出したフュスリ等,19世紀に活躍した芸術家に加え,20世紀において「ゴシック」の精神的遺産を発展的に継承した建築家フーゴー・ヘリングらに言及する。

目標

18世紀,19世紀のドイツ語圏の美術の状況についての明確なイメージを持ち,20世紀のモダニズムや表現主義との繋がりを理解できるようになる。

授業外の学習

受講者は講義前の予習と復習を求められる。

所要時間: 毎回200分ほどの予習・復習が必要である。

スケジュール

  1. イントロダクション 18世紀ヨーロッパの美術の状況
  2. ハインリヒ・フュスリとピラネージ 18世紀の「煉獄」
  3. 新古典主義とゴシック 建築の場合
  4. 革命期建築
  5. カール・フリードリヒ・シンケルの作品と受容
  6. 「崇高」概念とパノラマ 風景庭園 イギリスから大陸へ
  7. フーゴー・ヘリングの歴史観
  8. ウィリアム・ブレイクとキリスト教神秘主義
  9. フィリップ・オットー・ルンゲ アラベスクによる風景
  10. フィリップ・オットー・ルンゲ 世界の再生 夜から朝へ
  11. カスパー・ダヴィット・フリードリヒ メランコリーと崇高
  12. ナザレ派(1) 過去への遡及
  13. ナザレ派(2)預言者としての芸術家
  14. まとめ

教科書

テキストは授業内で指示する

    参考書

    • Das entzweite Jahrhundert. Kunst zwischen 1750 und 1830

      著者: Werner Hofmann

      出版社: C. H. Beck Muenchen 1995

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