ドイツ文学研究IIIa

文学部 - ドイツ文学科

HGL58500

コース情報

担当教員: 小松原 由理

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月3

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

授業参加

20%

リアクションペーパー

30%

授業内期末試験

授業期間中

50%

詳細情報

概要

本授業では,ドイツ語文学の中でもとりわけ個性的なドイツ語圏の「カバレット文学」を集中的に取り上げていきます。小説や詩などの純粋で高級な文学と比べると,大衆的で低級な文学に属するのがカバレット(シャンソン,クプレ)です。しかし,俗物的な感情やくだらない笑いはいつの社会にも必ず存在し,人々に必要とされてきました。ドイツ語圏においては,特にその笑いは社会批判や自己批判へも繋がっており,笑いによって現在への覚醒を促すような衝撃と,生と死を超越するようなグロテスクさを見ることができます。本授業では,一先ず研究対象としてのカバレットというジャンルへの視座を開く試みとして,多くの作品を読解し,実際に映像と音声で確認していきます。

目標

・カバレットというジャンル横断的な文学のカテゴリーに関して,知識を深めること。 ・カバレットによる社会に対する風刺とユーモアについて,その手法を理解すること。

授業外の学習

・予習として,課題やテーマの下調べ,及びリサーチを進めておくこと(3時間程度)。 ・授業後には,内容や議論を自分なりに整理する振り返りの時間をとること(1時間程度)。

所要時間: 3~4時間

スケジュール

  1. ガイダンス 授業の順番は前後することもある。
  2. フランク・ヴェデキントと「11人の死刑執行人」
  3. フーゴ・バルと「キャバレー・ヴォルテール」
  4. クルト・トゥホルスキーとカバレットの政治化
  5. ヴァルター・メーリングとカバレットの黄金時代
  6. ブリードリッヒ・ホレンダーと反ナチカバレット
  7. 女たちのカバレット-エミー・ヘニングスとクレール・ヴァルドフ
  8. エーリカ・マンの「胡椒引き」
  9. ヴェルナー・フィンクと「カタコンベ」
  10. エーリッヒ・ケストナーと「シャウブーデ」
  11. ヴォルフ・ビアマンとDDRのカバレット
  12. カバレットの「死」あるいは「未来」?―現在ドイツ語圏のカバレット
  13. 日本におけるキャバレー芸術の受容
  14. 論述試験

教科書

授業時に指示する。

    参考書

    書籍情報はありません。

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