SPECIAL TOPICS IN AMERICAN STUDIES 2

概要

Shirley Jacksonの「屋敷３部作」のうちの一つ,晩年の作品にあたるWe Have Always Lived in the Castleを精読する授業です。Jackson作品は一般にホラーやゴシックへの影響がよく知られています。しかしこれに加えて,Betty Friedanが「名前のない問題」と呼んだような1950年代の中産階級のアメリカ人女性が抱えていたアイデンティティにかかわる問題をJacksonは作中で問題化したとも考えられており,現在再評価が進められている作家であると言えます。 この授業では各回でWe Have Always Lived in the Castle を精読するとともに,ホラー,ゴシック,フェミニズム,ジェンダー,家庭性,語り手といった様々な観点から作品を考察します。授業は講師による作品解説,あらかじめ受講者にアップロードしていただいたコメントの紹介とフィードバック,グループディスカッションなどを組み合わせて行います。

目標

(1) Jackson作品の精読を通して,ゴシック,ホラー,ジェンダー,「信頼できない語り手」といった文学批評に関わる知識を習得する (2) リアクション・ペーパーの執筆や授業中のディスカッションを通して,ゴシックやジェンダーといった様々な観点から作品解釈,考察をする方法を習得する。

授業外の学習

事前に授業で扱う作品の該当箇所を辞書を引きながら精読し,Moodleにコメントをアップロードしてください。

所要時間: 190分以上。