HISTORY OF THE ENGLISH LANGUAGE 1

文学部 - 英文学科

HEL20501

コース情報

担当教員: 下永 裕基

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 金1

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

10%

定期試験

定期試験期間中

90%

その他

定期試験は,良好な出席状況(授業時間の3分の2以上の出席)を受験の条件とする。

0%

詳細情報

概要

「英文学科で英語を専門に学ぶ」というのは,英語のもつ性質について多角的に理解することを目指すという点で,「外国語として英語を学ぶ」こととは本質的に異なる。本講義では英語の理解を深める一分野として歴史言語学の視点で英語を捉える。単なる外面史にとどまらず,英語に影響を与えた宗教観(キリスト教,およびそれ以前の異教)等についても扱うことになる。また,18世紀以降の英語の歴史を理解するにあたっては「自然言語」としての側面と「人工言語」としての側面があることを,第一には文明論の観点から,第二には英語教育の観点から論じる。

目標

(1)「英語の理解」・・・現在の英語についての理解のほか,比較的観点による理解,歴史的観点による理解があることをふまえ,英語本体の系統的理解をベースに,英語の特徴のもつ多層性の由来を説明できる枠組みを,知識として身につける。(2)言語の歴史は人間の営みの歴史そのものであることをふまえ,英語の中に根づいた宗教観(キリスト教はもちろん,ゲルマン時代の宗教も含む)を押さえ,言語が世界観の反映であることを知る。(3)現代英語が「自然言語」としての側面と,近代化を経た「人工言語」としての側面を併せ持つことを理解したうえで英語教育を論じられる見方を養う。

授業外の学習

予習の際にはヨーロッパ史(とくにイギリス史を中心に),アメリカ史についての基本的な知識が必要になるので,事前に提示されたキーワードをもとに各自よく調べておくこと。基本的な知識については冒頭の小テストで問う(初回を除く)。復習の際には講義で扱った言語現象の類例を,英語,日本語,あるいはそれ以外の言語のなかに見つけ出すこと。

所要時間: 190分。講義で扱う英語史的視点から,ふだん接する英語を徹底的に見直してほしい。

スケジュール

  1. 英語史理解の周辺事情1 *以下の講義計画は状況により進度が前後することがある。
  2. 英語史理解の周辺事情2
  3. 印欧祖語からゲルマン語時代
  4. 古英語と現代英語の比較考察
  5. 発音と英文法の歴史1
  6. 発音と英文法の歴史2
  7. 発音と英文法の歴史3
  8. 発音と綴りと語彙の歴史1
  9. 発音と綴りと語彙の歴史2
  10. 発音と綴りと語彙の歴史3
  11. 英語の近代化1
  12. 英語の近代化2
  13. 辞書と聖書
  14. 英語の多様化ー現代英語をめぐる諸問題

教科書

オリジナル教材1冊(1000円,教室にて頒布)を使用予定。その場合,代金と引換になるので,1000円札を用意しておくこと。

    参考書

    • 英語の歴史

      著者: 渡部昇一

      出版社: 大修館書店,1983年

    • A History of the English Language, The 6th Edition.

      著者: Baugh, Albert C. and Thomas Cable

      出版社: Routledge, 2012

    • From Old English to Standard English: A Course Book in Language Variations Across Time. The 3rd Edition.

      著者: Dennis Freeborn

      出版社: Palgrave, 2006

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