国際教育学演習 II

総合人間科学部 - 教育学科

HED52800

コース情報

担当教員: 杉村 美紀

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火2

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修: 不可

評価方法

出席状況

20%

授業参加

30%

レポート

50%

詳細情報

概要

2024年度春学期にとりあげた「人間の安全保障と国際教育」をめぐる議論をふまえ,秋学期は,「持続可能な発展のための教育(ESD)」および「インクルーシブ教育」に焦点をしぼってゼミを行う予定です。ESDは,日本でこれまで様々な理論や実践の蓄積があるほか,2030年を目標とした持続可能な開発目標(SDGs)のゴール4(教育)のなかでもその重要性が指摘されています。一方,インクルーシブ教育は,持続可能な社会発展の中で,多様性と包摂性,公正性をどう考えるかという根源的な問いをわたくしたちに投げかけています。人間の安全保障を考えるうえで,ESDやインクルーシブ教育がどのような役割を担っているのか。あるいはどのような問題があるかについて,国内外で行われている教育実践をみることで,その意義と課題について考えます。

目標

本演習では,持続可能な開発のための教育(ESD), にそった文献や資料の調査,講読,分析というプロセスを行うことで,資料の調査方法を学ぶとともに,ゼミでの講読および分析を通じて,多角的な考察力を修得することを目指します。資料の渉猟のなかには,映像教材や実践者からの聞き取り調査も含め,実際の調査方法についても学びます。また本演習では,演習全体を通じてす資料や文献を参加者皆で収集し,最終的に参加者で協力してESD及びGCEDに関する参考文献集を作成します。この作業を通じて,一つのテーマについての先行研究の調査方法を学び,卒業研究に役立つ手法を修得します。

授業外の学習

演習では,使用する文献に事前に読んで参加してください。(60分) 発表者は,発表準備を行う他,発表者以外は,発表に対するコメントを授業後にまとめてください。それらを基に,意見交換を行います。(80分) なお,演習の前半では,図書館での調査方法について学ぶ時間を設けます。そのうえで演習全体を通して,ESDに関する資料文献収集を継続しておこなうことで,研究を行う際の先行研究の収集と整理・分析の技法を学んでください。なおこの作業を通じて,ゼミで取り上げる文献や資料を提案していただき,それを授業の中の講読を通じて皆さんで一緒に学びます。(50分)

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ガイダンス:演習の進め方
  2. 国際教育学と持続可能な開発のための教育(ESD)位置づけ(講義と討論)
  3. ESDと国際社会の動き(ユネスコの議論を中心として)(講義と討論)
  4. グローバルシティズンシップ教育(GCED)と国際社会の動き(アジア太平洋国際理解教育センターの活動を中心として)(講義と討論)
  5. インクルーシブ教育の動き(講義と討論)
  6. ESD・GCED・インクルーシブ教育についての基本文献・資料講読(参加者による発表と討議)① 対象とする文献は,教員が用意するもののほか,参加者自身でも関連するものを事前調査し,提案する。
  7. ESD・GCED・インクルーシブ教育についての基本文献・資料講読(参加者による発表と討議)②
  8. ESD・GCED・インクルーシブ教育についての基本文献・資料講読(参加者による発表と討議)③
  9. ESD・GCED・インクルーシブ教育についての基本文献・資料講読(参加者による発表と討議)④
  10. ESD・GCED・インクルーシブ教育についての基本文献・資料講読(参加者による発表と討議)⑤
  11. 文献・資料購読をふまえてのディベートの準備
  12. ディベート:多様性,包摂性,公正性をめぐる課題に関する討議
  13. 文献資料の整理とESD・GCED,インクルーシブ教育の課題
  14. 演習全体のまとめ

教科書

特定の教科書は指定しません。授業の中で適宜指示します。【参考】ESDの概要(文部科学省のサイトより) https://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htm

    参考書

    • SDGs時代のインクルーシブ教育:グローバルサウスの挑戦

      著者: 川口純編

      出版社: 明石書店,2024年

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