教育方法学演習 I
総合人間科学部 - 教育学科
HED52100
コース情報
担当教員: 奈須 正裕
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 火2
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
50%
授業参加
50%
詳細情報
概要
資質・能力を基盤とした(コンピテンシー・ベイス)カリキュラムと教育方法について,文献を講読・議論しながら理解を深めると共に,今後における学校教育の学力論,カリキュラム編成論,授業構成論等のあり方について,学習理論に依拠しながら,教育方法学的な視点から理論的・実践的に考える。
目標
資質・能力を基盤とした(コンピテンシー・ベイス)学校教育のカリキュラムと教育方法を巡る世界的動向を知ると共に,その基盤となる学習理論について理解を深める。
授業外の学習
テキストを事前に読み,ムードルに読書メモをアップする。
所要時間: 190分以上
スケジュール
- ゼミの進め方についてのガイダンス
- 学力とは何か:教育評価を巡る議論を手がかりに,学力とその評価について考える。
- 非認知能力とは何か:近年,注目を浴びている非認知能力(社会・情動的スキル)を手がかりに,学力の構造や道徳教育のあり方について考える。
- コンピテンシー・ベイスの教育とは何か:資質・能力を基盤とした(コンピテンシー・ベイス)教育について,社会科の実践を事例に考える。
- メタ認知とは何か:学習の自己調整を支える高次な認知機能としてのメタ認知について考える。
- 学習の転移とは何か:知識が転移するとはどういうことか,なぜ転移は生じにくいのか,どうすれば転移が生じるのかについて考える。
- なぜ今,コンピテンシーなのか:コンピテンシーを巡る国内外のカリキュラム政策の動向を整理し,なぜ今コンピテンシー・ベイスの教育なのかについて考える。
- 「学力低下論」とは何だったのか:「ゆとり教育」批判として展開した「学力低下」を巡る議論を振り返り,総合的な学習の時間の役割や可能性も含め,我が国における学力のとらえかたや議論のなされかたについて考える。
- 国民教養とは何か:アメリカにおける「文化的リテラシー」論を巡る議論手がかりに,国民教養とは何かについて考える。
- 授業はどのように設計されるべきか:「逆向き設計論」を手がかりに,授業の設計のあり方について考える。
- 学習者の個人差にどう応じるべきか:学習者の個人差と教授方法の関係について,小学校英語教育を事例に考える。
- 学習観・教科観とは何か:子どもが抱く学習観や教師が抱く教科観が教授や学習に及ぼす影響を手がかりに,授業づくりのあり方について考える。
- 授業の事例分析1:国語科の授業の動画を用いて,授業づくりを巡る教師の意思決定と,それが子どもの学びの質に及ぼす影響について考える。
- 授業の事例分析2:算数科の授業の動画を用いて,コンピテンシー・ベイスの授業づくりの実際と,そこにおける隠されたカリキュラムの働きについて考える。
教科書
開講時に指示する。
参考書
書籍情報はありません。