教育社会学 II
総合人間科学部 - 教育学科
HED51500
コース情報
担当教員: 佐藤 香
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 水1
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
25%
授業参加
35%
レポート
40%
詳細情報
概要
本授業では,教育社会学の理論枠組みをもちいて,社会を批判的に見る方法を学習します。そのため,各回70分の講義と30分のグループワークをおこないます。
目標
(1) 教育社会学Ⅰで学習した内容について,より深く理解する。 (2) 授業内容に即して具体的なアクティブラーニングをおこない思考を鍛える。 (3) 教育社会学における発想枠組みを理解することにより,文献読解力を向上させる。
授業外の学習
教育社会学Ⅰの教科書『これからの教育社会学』(有斐閣)を参照しながら進めていきますが,シラバスに該当する章をあげているので,予習として必ず読んでおいてください。各回の授業資料に「ぜひ読んでほしい文献」を1点だけ記載しています。これらの文献は復習として読むだけでなく,レポートにも使います。授業内容との関連性を考えながら読書メモを作成しましょう。
所要時間: 200分程度
スケジュール
- 授業内容の説明(講師自己紹介などもおこないます)
- 近代国家と学校制度(教科書該当章は第1章,以下同様):近代国家における学校制度の必要性,教育に関する諸学問,教育社会学のフィールド
- 教育の機能(第1章・第3章・第5章):「社会化」機能,人的資本と教育経済学,「選抜・配分」機能
- メリトクラシーと社会移動(第2章):学歴の意味,近代史における社会移動,就職活動
- 教育と福祉(第10章・第12章):「公平」と「公正」,アメリカの二大政党の福祉政策,20世紀アメリカにおける貧困政策
- 人的資本と文化的再生産(第3章):「人的資本」を獲得するための資源,メリトクラシーと社会的不平等,文化的再生産に関する実証的研究
- 親の教育行動(第4章・第6章):社会階層によって異なる親の教育行動,教育行動に対する介入の困難,学歴によって異なる大学教育の評価
- 文化的再生産を乗り越えるために(第4章・第11章):ニューヨークのハーレムでおこなわれた事例(HCZ)について紹介します
- 教育とジェンダー(第5章・第6章):性別役割分業,メリトクラシー,教育アスピレーション,大学の専攻分野,隠れたカリキュラム
- 学校と労働市場(第2章):トランジション研究,就職をめぐる制度,日本的雇用システム
- 学校化する社会(第9章):社会の学校化とは何か,教育に対する社会からの要望,教育改革と学校現場
- 地域社会と学校(第6章・第9章・第10章・第11章):「閉ざされた学校」から「開かれた学校」へ,保護者の学校参加と社会階層,コミュニティスクール
- 日本の教育政策(第2章・第7章・第8章・第9章・第12章):国際比較からみた日本の教育の特色,家計の教育費負担,学力調査利用における日米の違い
- 授業内容のまとめ
教科書
教育社会学Ⅰでもちいた『これからの教育社会学』(有斐閣,2023)を使います。
参考書
書籍情報はありません。