ことばと思考

共通 - 全学共通

GST20270

コース情報

担当教員: 濵野 寛子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火3

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

20%

レポート

30%

その他

授業内課題 また,単位取得のためには,全授業回数の2/3以上の出席が必要(各自で出席管理をしてください)。

50%

詳細情報

概要

私たちの用いることばは,世界を様々に切り分けています。ことばによる世界の切り分け方は,その話者の思考にどのように影響を与えるものなのか。こうしたことばと思考の影響関係については,言語学や心理学などの領域において議論される問題の1つです。 本授業では,ことばの能力は,人間が有する一般的な認知能力に根ざしていると考える認知言語学の議論を中心に取り上げます。認知言語学で提唱しているプロトタイプ,メタファー・メトニミーなどの諸概念は,私たちの思考や行動の中に広く浸透していると議論されます。授業では,こうした認知言語学の考え方やアプローチに基づき,ことばの(主に意味に関する)諸現象を観察,分析していきます。そして,ことばの普遍的側面や,個別の言語共同体が持つ「ものの見方」や,思考への影響を検討していきます。 具体的には,授業時間内に,授業テーマに関する言語現象の分析を行います。その多くは,グループで事例収集や調査,分析を行い,その内容を報告(Moodleから提出)する課題となります。これらの課題を通して,認知言語学の考え方を学び,その理論的枠組みからことばを通した私たちの世界の捉え方を見つめ直していきます。

目標

・日常の言語現象について認知言語学的観点から考察することで,思考に関わる人間の心のメカニズムについて,人間の一般的な認知能力との関係から理解を深めることができる。 ・自分と他者の言葉の使用を比較しながら,批判的思考をもって言語現象の分析をすることができる。そして,これを通して自身の言語観と向き合い,既存の価値観を問い直していくことができる。

授業外の学習

・予習として,テキストの中から,次の授業テーマに該当する範囲を読み内容を理解しておく。 ・授業後は,課題を進めたり,テキストや配布資料で復習したりする。

所要時間: 190分以上

スケジュール

  1. オリエンテーション,導入(ことばと思考について) *以下は予定のため,授業の順序や内容は予告なく変更される可能性があります。
  2. 認知言語学の考え方
  3. 経験の重視
  4. カテゴリー化とプロトタイプ
  5. 捉え方
  6. メタファー
  7. メトニミー
  8. 主体化
  9. ヒトの心と身体性
  10. 意味とフレーム
  11. イメージスキーマ
  12. 百科事典的意味
  13. 使用依拠モデル
  14. まとめ

教科書

指定テキストの他,適宜資料を配布します。

  • 認知言語学入門

    著者: 籾山洋介

    出版社: 研究社・2010

参考書

適宜,授業内で参考資料を紹介します。

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