「平家物語」と仏教

概要

日本古典文学において,著名な作品の一つである『平家物語』を取りあげる。 『平家物語』には,源平合戦を中心とした実際に起きた歴史的事件が描かれている。物語には,武士だけではなく,天皇や貴族,遊女,僧侶などさまざまな階級の人々が登場し,描かれる場所も都だけではなく全国に亘り,非常に重層的な構造となっている。また,『平家物語』においては,さまざまな思想や理念が描かれているが,仏教思想を根底とした描写が多いのも特徴である。中世における仏教の様相の一端を,物語のなかに垣間見ることができる。 本授業では,『平家物語』に描かれた名場面を取りあげ,合戦が多く,さまざまに変化する時代を力強く生きた人々の様子を味わいながら,そこに描かれる仏教的背景を読み解き,物語が描く仏教的理念について考察していく。

目標

①『平家物語』を読み解きながら,源平合戦などの歴史的事実を把握することができる。 ➁『平家物語』の名場面について説明することができる。 ③『平家物語』に描かれる仏教的理念を理解することができる。

授業外の学習

・授業で扱う内容についての予復習(190分) (テキストの予習や配付資料の復習など) ・期末レポートの作成

所要時間: 190分