国語表現 I
共通 - 全学共通
GST20060
コース情報
担当教員: 黒川 茉莉
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水2
形式: オンデマンド授業+同時双方向型授業(Zoomなど)
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
その他
主な評価は,期末課題(65%:レポート形式)に拠る。期末課題(65%)の他に,小課題(提出は任意:小テスト形式)を数回課すことがあり,提出者にはその内容に応じて,最終的な成績評価に,相応の加点(35%)を行なう。春学期全体で,合計60%以上取得すれば,単位取得可能である。(59%以下は,F)
詳細情報
概要
日々の生活の中で当たり前のように用いている言葉に,客観的な考察を加えることは,容易ではない。「日本語は曖昧な言語である」という言説があることに対して,何が「曖昧」という状況を生み出しているかに就いて検討し,「曖昧」とされる文章を実際に分析しながら,曖昧さを回避する方法,そして,曖昧さを活用する方法に就いても考えていく。また,或る言葉の正しい用い方(正用)を調べる時,「Xは誤用であり,正しくはYである」と断言する言説を何らかの形で見つけることは出来ても,その論拠が明らかではない場合もある。特に現代日本語敬語に就いては,誤用か正用か,表記の問題も含めて,判断が揺れている例も少なくない。敬語と敬語研究の歴史的背景も含めて詳述した上で,受講生が十分な敬語表現を獲得できるように訓練する。講義内では,受講生が,特定の言語表現に関する考え方を他者と共有できるように,議論の時間を設ける予定である。
目標
・「曖昧」の言語学的な概念を理解する。 ・日本語で「曖昧さ」を生む構文の統語的な類形を理解し,統語的ではない「曖昧さ」との区別を把握する。 ・日本語の敬語システムを歴史的背景も加えて理解し,現代敬語の活用技術を習得する。 ・特定の日本語表現に関して,具体的かつ客観的に分析できる。
授業外の学習
・各回の講義のテーマに即し,自身の言葉の使い方に就いて考え,まとめる。(90分) ・提出は任意であるが,講義中に数回小課題を課すので,必ずMoodleのコース登録を行ない,積極的に取り組むこと。(100分)
所要時間: 190分
スケジュール
- /17【Zoom】イントロダクション
- /24【Zoom】言語に於ける「曖昧さ」とは何か
- /01【Zoom】「曖昧さ」を回避する技術(1)
- /08【Zoom】「曖昧さ」を回避する技術(2)
- /15【Zoom】「曖昧さ」を利用する技術
- /22【Zoom】「誤用」と「正用」(1)
- /29【オンデマンド】「誤用」と「正用」(2)
- /05【Zoom】敬語の基礎(1)敬語の基本確認
- /12【Zoom】敬語の基礎(2)敬語研究の歴史
- /19【Zoom】敬語の運用(1)
- /26【Zoom】敬語の運用(2),表記の揺れ
- /03【Zoom】語用論から見た敬語
- /10【Zoom】語りの文法
- /17【Zoom】総括
教科書
無し。適宜,参考資料を配布する。
参考書
敬語
著者: 菊地康人
出版社: 角川書店・1994,(講談社学術文庫・1997)
敬語再入門
著者: 菊地康人
出版社: 丸善・1996,(講談社学術文庫・2010)