国際開発金融機関論

共通 - 全学共通

GSS30350

コース情報

担当教員: 大森 功一

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 月5

形式: 対面授業+オンライン授業(オンデマンド授業,同時双方向型授業(Zoomなど)) /Alternating face-to-face & A

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

5%

授業参加

5%

リアクションペーパー

15%

レポート

75%

その他

レポート75%の内訳は,中間レポートを25%,最終レポートを50%とする。

0%

詳細情報

概要

本講義では,グローバルな開発課題に取り組む様々な国際機関のなかでも,経済の側面に焦点を当てて活動を展開する「国際開発金融機関」(Multilateral Development Banks: MDBs) を取り上げる。 グローバルな開発課題の現況を確認した後,国際開発金融機関がどのような役割を担っているか,その起源と今日に至るまでの変遷過程にも触れつつ概観する。 国際開発金融機関のなかでも,最もグローバルに活動を展開する世界銀行に着目し,貧困の撲滅,繁栄の共有の促進,そして To create a world free of poverty on a livable Planet という目標に向け,どのような戦略の下にどのような活動を展開しているのかを追う。 世界銀行以外の国際開発金融機関も焦点を当て,MDBs 6機関(予定)から6名の現役職員をゲストスピーカーとして招き,多様な立場での実務,各機関が直面する課題,キャリアパスの実例なども紹介する。 本講義は,対面授業とオンライン授業を併用する。オンライン授業の実施方法は,毎回Zoomによる同時双方向型(オンデマンド型ではない)とする。Moodleで教材,ZoomのミーティングIDおよびパスワード,課題,毎回の授業に関する連絡を行うので,必ずコース登録のうえ(履修登録とは連動していないので,履修登録は別途必要),毎回確認されたい。 本講義のユニークな取り組みとして,国際開発金融機関などの様々なステークホルダーが,開発課題の解決に向けてどのようなパートナーシップを構築しているを体験的に学ぶロールプレイングを実施する。各受講者が国際機関,先進国・途上国政府,NGO,民間企業,大学・研究機関,著名人など実在する団体・個人を演じ,数回にわけて事前学習,ゲーミング,ふりかえりを行い,開発パートナーシップの様々な側面について学ぶ。 世界銀行が通常開催するキャリアセミナーと同じ内容で,世界銀行が求める人材像,キャリア構築や採用制度などを紹介する講義も設ける。 講師およびゲストスピーカーの本務の業務スケジュール上の都合によって,シラバスに示した講義の順番が前後することもありうる点に留意されたい。講義内容に直接関係する,あるいは様々な示唆を提供する短いビデオ資料も随時紹介する。 本科目の特徴は,一方通行の講義だけでなく,受講者どうしのグループ討論・発表の機会も積極的に設ける点である。講師とのつながりだけでなく,受講者どうしのネットワークも広げてもらうきっかけにもしてもらいたい。新型コロナウィルス感染症拡大の危機を経て,国際開発金融機関の本来業務や様々なアウトリーチ活動は,オンラインをとりいれた「ニューノーマル」に移行し,様々な技術・工夫を駆使して実施されている。本科目でも同じように,同時双方向授業(Zoom)の特性を活用する。 本講義は,大森功一・世界銀行東京事務所上級対外関係担当官が担当する。

目標

グローバルな開発課題の現況へのさらなる理解とともに,国際機関のなかでも知名度や理解度がそれほど高くない国際開発金融機関の特徴,役割,活動などへの理解を深め,受講者それぞれの将来のキャリアオプションの一つとし国際開発金融機関で働くことを考えるきっかけになることを期待する。

授業外の学習

新書でもいいので,ぜひ本を読む癖をつけて,先人の知恵・経験から学んでいただきたいと強く願う。講義内容に合わせた書籍や論文を適宜紹介するので,時間を見つけてぜひ読んでもらいたい。また,変化する国際情勢に注目し,新聞やニュースなどには積極的に目を通してもらいたい。詳しくは,初回の講義で説明する。 講義中に,各回の振り返り文献,および事前学習文献をそれそれ1点ずつ紹介するので,それらを授業外において各自で読み込んでもらいたい。また,中間レポートと最終レポートの準備にあたって,授業時間外に相応の時間をかけて準備・作成してもらうよう,講義中に説明する。 Moodle上に本講義のコースを設置し,Zoom ID,パワーポイント,資料,必要な連絡事項をアナウンスするので,受講生は必ずコース登録し,頻繁に確認されたい。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. はじめに:国際開発金融機関とは何か
  2. グローバルな開発課題と国際開発金融機関
  3. 開発のためのパートナーシップ
  4. 戦後経済体制と国際開発金融機関の変遷
  5. 世界銀行の取り組み:融資,助言,協力
  6. 様々な国際開発金融機関(1)ゲストスピーカー
  7. 様々な国際開発金融機関(2)ゲストスピーカー
  8. 様々な国際開発金融機関(3)ゲストスピーカー
  9. 開発のためのパートナーシップ
  10. 様々な国際開発金融機関(4)ゲストスピーカー
  11. 様々な国際開発金融機関(5)ゲストスピーカー
  12. 様々な国際開発金融機関(6)ゲストスピーカー
  13. 国際開発金融機関で働く
  14. 総括:2030年の世界を考える

教科書

特定の書籍の輪読は行わないが,以下の資料をテキストとして指定する。いずれも,ウエブサイトで無料でダウンロード可能。2024年10月までに最新版が発表される場合もあり,初回の講義で説明する。

  • 『国際開発金融機関を通じた日本の開発支援』

    著者: 財務省

    出版社: 財務省(2021年7月)

  • 『世界銀行 年次報告書2023 開発の新時代』

    著者: 世界銀行

    出版社: 世界銀行(2023年10月)

参考書

講義各回で内容に即した書籍・論文をその都度紹介する。

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